[tell]という他動詞は第4文型SVOOを作る「授与動詞benefactive verb」の代表的な動詞です。
「情報を人に伝達する」つまり「教える、伝える」という意味で使われる時、その文は[tell+人+情報]や[tell+人+that節]のSVOO、あるいは[tell+人+to不定詞]の第5文型SVOCを作ります。
しかしこの[tell]が
[tell+that節]
[tell+wh-節]
[can tell+wh-節]
[can’t tell+wh-節]
の形、つまりVOで使われている場合は「情報を人に伝達する」という意味ではなく、「物や事柄が~を示す、表す」という意味で使われており、「~だとわかる、知る」という訳になります。
他動詞[tell]のもう一つの用法として整理、確認しておきたいところです。
以下、例文とあわせて見てみましょう。
[tell+that節]「~だとわかる」
It was easy for Isabella to tell that the young men were from the samurai class.
「その青年たちが武士階級の出身であることはイザベラにも容易にわかった。」
[tell+wh-節]「~だとわかる」
There is no telling when disaster will strike.
「災害がいつやってくるかわからない。」
[can tell+wh-節]「~だと知る、わかる」
Most people can tell which is the tank or the armored personnel carrier.
「たいていの人は、戦車か装甲兵員輸送車かを見分けることができる。」
[can’t tell+wh-節]「~だと分からない」
No one couldn’t tell where the freight train with soldiers was going.
「兵士を乗せた貨物列車がどこへ行くのか、誰もわからなかった。」
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。