関係代名詞

「関係代名詞の which 」こんな時には which を使います。


今回は前回の that に続いて関係代名詞の which についてお話しします。

前記事の that にも独特の用法ルールがありましたが、これは which にも当てはまります。

関係代名詞における独特の用法ルールでまず which, that の双方に該当してどちらを使うのか迷うような場合は基本的に that を用いましょう。

which が やや固く、that の方がより汎用性の高い単語です。

関係代名詞の who, that 同様に関係代名詞の which には以下の三つの基本原則がありますので確認しておきましょう。

・which は先行詞が人以外の動物、物、事の場合に用いる。

・which 以下で先行詞を修飾する形容詞節をつくる。

・which の後ろには主語か目的語を欠いた不完全文がくる。

尚、品詞については以前の記事「品詞」と「句」、「節」の話。英文法の大事な基本ですから確認しておきましょう。を、

完全文や不完全文については5文型の見分け方 この説明で、もう今日から大丈夫ですよ。をご参照ください。


以下の六つにポイントを絞ってお話しします。

1.主格の which

2.所有格の of which

3.目的格の which

4.先行詞が地位、職業、性格の場合の which

5.先行詞が「小さな子供」の場合の which

6.前の節全体や一部を先行詞にする場合の which


まずは
1.主格の which

・whichの後ろは不完全文で、主語が抜けているということです。

・制限用法(限定用法)

Did you go to the theme park which opened last month?
「先月オープンしたテーマパークに行きましたか?」

This is the assignment which seems to be difficult for freshmen.
「これは新入生にとって難しそうな課題です。」

・非制限用法(継続用法)

This novel,  which was written by Lady Murasaki, is still read in the world.
「紫式部が書いたこの小説は今でも世界中で読まれています。」

The production method, which swept the world is now only adopted by a few companies.
「あの世界を席巻していた生産方法も今は数社が採用するのみです。」


2.所有格の of which

・whoseでも代用できますが、ほとんど見かけません。

・制限用法(限定用法)

Please show me that smartphone the corner of which was crushed.
「角がつぶれたあのスマホを見せてください」

Hand me the glass the edge of which is cracked.
「縁にひびが入ったグラスを私に手渡してください。」

・非制限用法(継続用法)

Chusonji, whose Konjikido is famous, is in Hiraizumi.
「金色堂で有名な中尊寺は平泉にあります。」

The car, the body paint of which has faded, but the engine is in good shape.
「その車はボディの塗装が色褪せているが、エンジンは快調である。」


3.目的格の which

・whichの後ろの不完全文で、目的語が抜けているということです。

・制限用法(限定用法)

Did you ride on the bike which you bought yesterday?
「昨日買った自転車に乗りましたか?」

Have you already been vaccinated with the vaccine which was recently developed?
「最近開発されたワクチンをあなたはもう接種しましたか。」

・非制限用法(継続用法)

These machineguns, which they developed 100 years ago, are not old fashioned
「100年前に開発されたこれらの機関銃はまだ旧式ではありません。」

This laptop, which I bought ten years ago, is still my main computer.
「私が10年前に購入したこのラップトップは、今でも私のメインコンピューターです。」


4.先行詞が地位、職業、性格の場合の which


・この用法は関係代名詞のthatとも重なっています。どちらか迷う場合はthatを使いましょう。

She was not the woman which her husband wanted her to be.
「彼女は夫が望んでいたような女性ではなかったのです。」

He seemed to be a capable president, which he was not at all.
「彼は有能な大統領に思えたが、全然ダメだった。」


5.先行詞が「小さな子供」の場合の which

・この用法は実際に私は見かけたことがありません。もう絶滅しかけている文法知識かもしれません。知らなくてもよろしいかもしれませんが、古い英文には出てくるでしょうか?

しかし、赤ん坊や年端のいかない子供を which で受けるというのはどういうことなのでしょうか。
これは私の私見ですがどうも英語圏、広く欧米といってもよろしいかもしれませんが、19世紀の半ば頃までは女性と子供を「同等な人間」と見なしていなかった感じがあります。

成人男性の「所有物」と考えていた印象があります。産業革命期においては子供を労働力として普通に使っていましたし、学校においては教師は鞭による体罰で子供をしつけるのが普通でした。

これについては明治初期に来日したイザベラ・バードの旅行記に当時の欧米と日本の子供に対する扱いの大きな差について驚きをもって書かれています。前記事イザベラ・バードが見た日本の子供  ”Unbeaten Tracks in Japan”に記録された日本の情景をご参照ください。

またこれも前記事の「お薦めポッドキャスト」「お薦めのポッドキャスト」その2 歴史好きのあなたにオススメの3選をご紹介。の[Ridicurous History]で聴いたことですが、19世紀のイギリスでは自分の妻を「売りに出す」新聞広告が決して珍しいことでは無かったようです。

This is the baby which wears the Crest of the Royal Family.
「この赤ん坊は王家の紋章を身にまとっている。」

These are the children which need guardians’ protection.
「この子供たちは保護者の庇護を必要とする。」


6.前の節全体や一部を先行詞にする場合のwhich

・非制限用法(継続用法)の場合、つまり直前にカンマ(,)場合です。
ちなみに非制限用法で用いられる関係詞は who, which, when, where, as のみです。that を使うことはありません。これは選択問題として頻出なので覚えておきましょう。

The government of the country said it would guarantee freedom of expression, which wasn’t true.
「その国の政府は表現の自由を保障するといったが、そうではなかった。」

Schoolgirls insisted that the school rules should be abolished, which I find necessary.
「女子生徒たちはその校則を廃止すべきだと主張したが、私はそれは必要だと思う。」

 

今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。


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