英語の文を速く読むためには主語、動詞を見た段階で文型を予測することが大事です。
今回は「人に〜させる」系の動詞をまとめてみました。
この「人に〜させる」といえば当然、使役動詞の make, have, let, get といった単語を連想しますが、このような使役動詞は第5文型を作ります。
この使役動詞以外にも同様の役割をする動詞が沢山あります。
ここで取り上げる動詞は基本的に主語+動詞+人+ to不定詞の形をとり、SVOCの第5文型を作ります。
よって動詞のうしろに置かれる「人」とto不定詞の間に主語、述語の関係が成立しています。
to という単語は「〜へ向かう、到達する」という意味がありますから、「〜する方へ向かわせる」そんな感覚でとらえればよろしいかと思います。
to不定詞はC(補語)にあたりますが、もはやそれが名詞的用法なのか形容詞的用法なのかといったことは気にする必要もないでしょう。
ただし、主語の位置には人だけではなく、無生物主語が置かれる場合もあります。
以下がその形をとる代表的なもので、いずれも人を目的語にできる動詞です。これを意識しておくと後ろの文構造を予測したり、速読、作文のために非常に有効です。
permit(許可する)
allow(可能にする)
enable(可能にする)
force(強いる)
want(欲する)
tell(告げる)
ask(頼む)
compel(強制する)
require(要求する)
request(要求する)
advise(助言する)
encourage(奨励する)
oblige(義務を負わせる)
cause(引き起こす)
teach(教える)
order(命じる)
persuade(説得する)
lead(導く)
drive(駆り立てる)
expect(期待する)
wish(してほしい)
like(してほしい)
※尚、hope は一見このような文を作れそうですが実は作れません。人を目的語にとることが出来ません。
以下、例文と合わせてご覧下さい。
permit(許可する)
My mom doesn’t allow me to read comics.
「私の母は漫画を読ませてくれません。」
allow(可能にする)
The insurance money allowed him to build the house.
「その保険金で彼は家を建てることが出来た。」
enable(可能にする)
The enormous assets left by my father enable us to live a luxurious life.
「父が残した莫大な遺産が僕たちの贅沢な暮らしを可能にしている。」
force(強いる)
The general forced him to sign the instrument of surrender.
「その将軍は彼に降伏文書にサインするよう強制した。」
want(欲する)
Mom, Eri wants me to go to the movies with her.
「お母さん、恵理ちゃんは僕と一緒に映画に行きたいんだよ。」
tell(告げる)
The mother told her sons to eat vegetables every day.
「母は息子たちに毎日野菜を食べるように言った。」
ask(頼む)
The student asked the principal to write a letter of recommendation for him.
「その生徒は自分のために推薦状を書いてくれるよう校長に頼んだ。」
compel(強制する)
The lack of ammunition compelled him to withdraw from the front line position.
「弾薬の不足により、彼は最前線の位置から撤退することを余儀なくされた。」
require(要求する)
The city official required us to submit the complaints in writing.
「市役所の担当者は私たちにその苦情を文書で提出するよう求めた。」
request(要求する)
The curator requested the students not to chat in the museum.
「学芸員は学生たちに博物館でおしゃべりしないように頼んだ。」
advise(助言する)
As the tornado was approaching, the store manager advised the customers to stay on the basement floor.
「竜巻が接近しているので店長はお客さんに地下のフロアに留まるよう助言した。」
encourage(奨励する)
The professor encouraged me to continue the research.
「教授は私にその研究を続けるよう励ました。」
oblige(義務を負わせる)
The dictator obliged the people to be loyal to him.
「独裁者は人々に彼に忠誠を誓うことを義務付けた。」
cause(引き起こす)
I caused my subordinates to deal with great trouble due to my inadequacy.
「私の不手際で部下に大変な苦労をさせました。」
teach(教える)
My dad taught me to ride a bike.
「父は私に自転車の乗り方を教えてくれた。」
order(命じる)
Commander ordered his men to release prisoners
「司令官は部下に捕虜たちを釈放するよう命じた。」
persuade(説得する)
The father persuaded his daughter to break up with him.
「父は娘に彼と別れるよう説得した。」
lead(導く)
His irresponsible words and deeds led the director to anger.
「彼の無責任な言動が部長を怒らせるに至った。」
drive(駆り立てる)
The book given by his father as a child drove Schliemann to excavate Troy.
「子供の時に父から贈られたその本がシュリーマンをトロイの発掘へと駆り立てたのである。」
expect(期待する)
His father expected him to take over the brewery.
「彼の父は彼が造り酒屋を継ぐことを期待していた。」
wish(してほしい)
※wish は仮定法だけでなく直説法でも使います。
I wish you to leave for Edo immediately.
「お主にすぐに江戸に向けて出立してほしいのだが。」
like(してほしい)
Mom, I’d like you to call the section chief for me.
「お母さん、課長に電話して欲しいんだけど。」
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。