第5文型をいろいろと取り上げてきました。
これまで他動詞の後ろに目的語と補語が連続して並んでいる、あるいはOCの間に[as]が入ってO+as+Cの形になるタイプの動詞を紹介してきました。
この形の場合はOCの判別も比較的容易でした。
しかし、[SVO+to不定詞]の形をつくる動詞は文型判定が少し難しくなってきます。
実際、この構文をSVOCの第5文型だと紹介している本もあれば、文型に当てはめず、単に[SVO+to不定詞]タイプの文として理解するようすすめている本もあります。
Oと[to不定詞]以下のカタマリに主語、述語関係があるのは理解できますが、それをC(補語)とするのであればそれは形容詞か名詞のいずれかであるはずです。しかし、その[to不定詞]が形容詞的用法か名詞的用法のいずれなのか判定に困って頭を抱えてしまうこともよくあります。
そこで私もこの形の文を単に[SVO+to不定詞タイプ]として紹介します。
このタイプの文を作る動詞は沢山ありますが、代表的なものを何回かに分けて取り上げています。
今回取り上げた動詞は人が主語となる場合がほとんどです。
今回は request, ask, expect, encourage を使った文です。
以下、いつものように例文を見ていきましょう。
request(~してくれと頼む、要請する)
Residents of the district requested the mayor to install street lights.
「その地区の住民は市長に街灯の設置を要望した。」
Some Diet members requested the prime minister to replace the secretary.
「何人かの国会議員は総理大臣に秘書官の更迭を要請した。」
ask(~するよう頼む)
I asked Tom to give me a ride to the station.
「私はトムに駅まで送ってくれるように頼んだ。」
The guard asked foreign tourists not to enter the building with their shoes on.
「その警備員は外国人観光客に土足で入館しないよう頼んだ。」
expect(~することを予期する、望む)
The Japanese residents of the town expected Japanese warship to come rescue them.
「その町の邦人は日本の軍艦が救助に来てくれることを期待していた。」
The director expects you to join our team.
「監督は君がうちのチームに入団してくれることを望んでいるよ。」
encourage(~するよう励ます、元気づける)
My father encouraged me to enter my work in the contest.
「父は私に自分の作品をコンテストに応募するよう勧めてくれた。」
※enter A in B(AをBに出品する)
My mother encouraged me to sit for the entrance examination again next year.
「母は私に来年も受験するよう励ましてくれた。」
※sit for an examination(受験する)
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。