5文型

【bring と leave は要注意だ!】第4文型 SVOO をつくる授与動詞-その8  前置詞 for と to で全然違う意味になってしまうぞ!

第4文型 SVOO をつくる授与動詞のうち第3文型 SVO になった場合に前置詞 for と to で意味が変わる動詞 bring と leave を取り上げました。

この第4文型 SVOOで使われる動詞は「授与動詞」と呼ばれ、「に〜を渡す、伝える」という意味を持っている文型です。


SVOOのOOは目的語が2つ続く文型で、それは多くの場合「人、もの(事)」の順番になります。人以外が最初の目的語になる場合もあります。

しかしこの順番が「もの(事)、人」の形に順序が入れ替わると、第3文型のSVOに変化し、後ろに下がった名詞、代名詞の前には必ず前置詞の to, for あるいは of が置かれて、前置詞句の副詞に変化します。


前置詞の[to]は動作や行為の「到達点」であり、動作や行為による利益、恩恵といったものが to が向かう人、モノに到達している、届いていることを示しています。

しかし、 [for] は方向を示しているだけの前置詞であり、そこへの到達を意味しません。

したがって for を要求するタイプの「授与動詞」はその「人」にそれが届いたのか、あるいは受け取ったかを明示していません。
この点が to を要求する「授与動詞」との違いです。

今回取り上げる動詞 bring と leave は「人」の前に to と for どちらも置くことができる動詞ですが、明確に上のような意味の違いがあります。

bring-モノ-to-人(人のところまで~を持ってくる)到達

bring-モノ-for-人(人のために~を持ってきてやる)到達を明示しない。

leave-モノ-to-人(人のために~を残して死ぬ)到達

leave-モノ-for-人(人のために~を残しておく)到達を明示しない。

それでは例文を見てみましょう。

The president brought his children to the company trip.
「社長は社員旅行にお子さんを連れてきました。」


I have brought an umbrella for my sister.

「妹に傘を持ってきました。」
※妹の手に渡っているか明示していない。

He left 3 billion yen to his family.
「彼は30億円を家族に遺して死んだ。」

I left dumplings for my father.
「お父さんに餃子を残しておいたわ。」
※お父さんがそれを食べたかどうかは不明。



今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。

関連記事
品詞・句・節

これを知ることが英語学習の一番の近道だ!【 名詞、代名詞、動詞、助動詞、形容詞、副詞、前置詞、接続詞、間投詞 8つの品詞と句、節 】自信がないならここでしっかり覚えろ!ハッキリ言ってこの役割が判らないと英語は理解できないぞ!

英語に再挑戦
英文法を学習する上で品詞について理解することはとても大事です。 英語における品詞の役割を理解していないと英語は理解できないといってもい …
品詞・句・節

これを知らずに英語の勉強を続けても無駄だ!【句と節、品詞、文の要素】この関係性を理解すれば英語の成績がどんどん伸びるのに多くの人がこれを適当にやり過ごして頭に叩き込んでいない。本当に残念なことだ!

英語に再挑戦
英語の成績が伸び悩んでいる人が意外と知らないこと。 受験勉強でも、資格試験でも、自己啓発でも英語学習を始めて一生懸命頑張っていたら成績 …
前置詞

試験に出るから確実に覚えておけ!【 answer, marry, resemble, attend, approach, reach, discuss, consider 】間違えるなよ!直後には名詞が来るぞ!つい後ろに前置詞を置きたくなる代表的な他動詞8選だ!

英語に再挑戦
英文中に動詞が出てきた場合、それが「自動詞」なのか「他動詞」なのかを意識しましょう。 他動詞は後ろに目的語がある動詞、自動詞は目的語が …