5文型

【spare】という他動詞には2つの意味があるぞ!「与える」と「省く」SVOO をつくる動詞だが、意味によって使い勝手が全然違うぞ!

spare という他動詞は後ろに目的語を2つ従える 第4文型 SVOO を作る代表的な動詞ですが、以下のような意味の違いでその使い勝手が異なります。

1、時間、お金などをさく、与える

2、苦労、手間をかけない、省く


それぞれの使われ方

1、時間、お金などをさく、与える

この意味で使われている場合は OO(人+モノ)の位置を前後逆にして(モノ+for+人)つまり「目的語+副詞句」の第3文型 SVO に転換することが可能です。
「for タイプ」の授与動詞であると言えます。
この場合の spare は対象になる人(目的語)への方向の意味を含んでいますから、前置詞 for と相性がいいわけです。


2、苦労、手間をかけない、省く


spare がこの意味で使われている場合は前置詞 for を用いた 第3文型 SVO に転換することができません。

この場合の他動詞 spare は対象になる人(目的語)への到達、方向の意味を含んでいませんから、[to, for]といった前置詞と馴染みません。
「利益、恩恵」を人に与えていないので「授与動詞」とは言えないのです。

例文を見てみましょう。


1、時間、お金などをさく、与える

Could you spare this year’s budget for roof repairs?
「屋根の修理のために、今年の予算を割いてもらえないでしょうか。」

Please drop in on our laboratory when you can spare us a time in Sendai.

「仙台でお時間が取れる時には、ぜひ私たちの研究室にお立ち寄りください。」

Could you spare an hour for me?

「私のために1時間だけ時間を割いていただけませんか?」

I would like you to spare one of those roses for me?
「そのバラの花を1本、私のに分けてほしいのですが?」


2、苦労、手間をかけない、省く

This machine spares us much trouble peeling onions.
「この機械のおかげで玉ねぎの皮をむく手間が省けます。」

His advice spared me from being embarrassed in public.

「彼のアドバイスで、人前で恥をかかずに済みました。」



今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。

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