名詞・冠詞

paper, coffee, police 「数えられる名詞」と「数えられない名詞」 可算名詞、不可算名詞の取り扱いはなかなか奥が深い。


「可算名詞」と「不可算名詞」は非常に奥の深い文法単元です。

英語の名詞は「普通名詞」「集合名詞」「固有名詞」「物質名詞」「抽象名詞」の5種類に大別されますが、その境界がはっきりしない場合がよくあります。

ある一つの単語をとりあげてみても普通名詞であると同時に集合名詞であったりします。

また一般的には物質名詞と思われていても普通名詞と同様に扱われる場合もあります。

それぞれの名詞のカテゴリー分けがはっきりしません。

不可算名詞であるはずの固有名詞なのに不定冠詞の a, an がついたり、あるいは複数形になっていたりします。

一見、簡単に思えるような文法単元ですが、用法が少し複雑で例外の多い文法項目です。

特に迷うのが、

・単数、複数どちらの形にすべきなのか

・動詞は単数扱いか?複数扱いか?


・冠詞をつけるべきなのか? つけるとしたら a, an, the のどれをつければいいのか?


実際、私も当ブログで例文を作るときこれについて思案することが多く、その都度、辞書等で確認しています。

今回はその基本的なルールと注意すべき用法について話します。


以下の5つのポイントにまとめてみました。


1・可算名詞と不可算名詞の用法の基本的なルール

2・可算名詞と不可算名詞の区別

3.単数、複数両方で扱われる集合名詞

4.常に単数扱いされる集合名詞

5.a, an がついたり、複数形になる固有名詞


まずは、
1・可算名詞と不可算名詞の基本的なルール

可算名詞、不可算名詞それぞれの語法の基本的なルール、特徴をとりあげてみます。


可算名詞 Countable Noun:


一定の具体的な形があって数えられる名詞→普通名詞やほとんどの集合名詞が該当します。

「数えられる名詞」と呼ばれています。

特徴:
①単数と複数の区別がある。

②単数には不定冠詞 a や an がつく。

③数詞がつけられる。

④数を表す不定形容詞 many, few が使える。

 

不可算名詞 Uncountable Noun:

「英語としては」数えられない名詞のカテゴリーです。
固有名詞、物質名詞、抽象名詞、一部の集合名詞がこれに該当します。

「数えられない名詞」と呼ばれています。

特徴:
①基本的に複数形にできない。(-S がつかない)

②不定冠詞の a や an がつかない。

③数詞をつけない。つける場合は前に数を表す形容詞句を置く。

④量や程度を表す much,  little がつけられる。


2・可算名詞と不可算名詞の区別

名詞によってはっきり可算名詞と不可算名詞の区別が決まっているわけではありません。

その単語がどういう意味で使われているかに注意する必要があります。


以下、例文です。

She wrote her name on paper.
「彼女は紙に自分の名前を書いた。」
(「紙」という意味で不可算名詞扱い)

How many papers are there in Japan?
「日本には新聞は何紙あるか?」
(「新聞」の意味で可算名詞扱い)

 Would you like tea or coffee?
「お茶かコーヒーいかがですか?」
(物質名詞として不可算名詞扱い)

Could I have a beer, please?
「ビールを一杯もらえますか?」
(コップに入った具体的なイメージで普通名詞。可算名詞扱い)

※物質名詞は原則不可算名詞です。飲み物の量を表現する場合は a glass of , two cups of といった形容詞句を前に置くのがルールです。

しかし、その数が具体的にイメージできる場合は普通に ”two beers” や “three orange juices” と言ってもOKです。


3.単数、複数両方で扱われる集合名詞

その名詞が意味する集合体をまとまった一つのものとして考える場合→単数扱い。

その集合体が構成する個々のものを意識している場合→複数扱い。

例としてfamily, class, crew, crowd, team, nation, staff など。

The Makioka family consists of five.
「蒔岡家の家族は5人だ。」
(家族全体を単体として見ている)

The Makioka family are all fat.
「蒔岡家の家族はみな太っている。」
(家族一人一人に注目している。)


4.常に単数扱いされる集合名詞

以下の集合名詞は不可算名詞なので複数形にならず、a, an もつきません。

例:police(警察), people(人々), cattle(牛)など。

※ただし、people が「国民、民族」といった意味で使われる場合は可算名詞扱いになります。( 不定冠詞 a がついたり、複数形になったり、動詞に単複があるということ。)

このような名詞の単数形、複数形で意味の異なる名詞については以前の記事単数形と複数形で意味が違う単語。-Sがあるとないとで大違い。でも取り上げていますので是非ご参照ください。


Tens of thousands of police have been mobilized for the Olympics.
「何万人もの警察がオリンピックに動員されている。」

 Takayama festival was crowded with people.
「高山祭は人で混雑していた。」

 Russia consists of many peoples.
「ロシアは多民族から構成される。」


5.a, an がついたり、複数形になる固有名詞

「固有名詞」は不可算名詞で原則として不定冠詞の a, an がつきません。また複数形になったりしません。

しかし、以下のような例外もあります。
これはいろいろな試験問題に出る頻出項目なのでぜひ確認しておきましょう。

A Mr. Tanaka visited here while you were away.
「あなたの留守中に田中という人が訪ねてきました。」
(よくわからないが、~と名乗る人)

I wanna be an Ichiro in the future.
「将来はイチローのような選手になりたいです。」
(~のような人)

We have five Nomuras in the factory.
「うちの工場には5人の野村がいる。」
(~という名前の)

The new ambassador was from a Kennedy.
「その新任の大使はケネディー家の出身だった。」
(出自、~出身の)

I would like to buy a Subaru when I get a job?
「就職したらスバルの車を買おうかな。」
(~によって作られた、~社製の)

 


今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。


関連記事