今回はリスニング力アップのためのお薦めポッドキャストプログラムをご紹介します。
私が普段聴いているプログラムのうちの3つをご紹介します。
まずは特に定番的な英語学習者に良く知られているものを取り上げてみました。
私の場合ポッドキャストは全て、いやリスニングは全てと言ってもよろしいのですが「~をしながら聴き」です。
何か他の作業、例えば車を運転しながら、あるいは家事をしながら聴くというのがほとんどです。その中でも私自身が普段よく聴き、内容も英語学習、リスニングに非常に有効と思われるものをとりあげて紹介します。
今回はページが重くなるのを避けるためアイコン画像を貼ったり、該当プログラムのリンク設定はしていませんので、お聴きになりたい方は是非、番組名を「コピペ」して試聴してみて下さい。
今回は取り上げるのは
1.[ VOA Learning English Podcast ]
2.[ All Ears English Podcast ]
3.[ Grammar Girl Quick and Dirty Tips ]
の3つです。
まずは
1.[ VOA Learning English Podcast ]
皆さんよくご存知のVOA [ Voice of America ]によって運営されているサイトです。
毎日アップされており、世界やアメリカ国内のニュースを中心に文化、歴史、科学などの興味深い話題を中心とした30分ほどの海外の英語学習者に向けた番組です。
時事トピック、英語学習者向けの文法や語法の解説、ラジオドラマ仕立てのアメリカ短編文学作品や [ Making of the Nation ] というアメリカ史の紹介を中心に番組が構成されています。
VOA自体がアメリカの国策から生まれたいわゆる「プロパガンダ放送局」ですからアメリカの宣伝番組であることは当然なのですが、[ Special Program ]ということで、特にアメリカ国外の英語を母語としない学習者向けの番組内容となっています。
使われている単語も比較的に平易なものが使われています。
スピーキングのスピードもゆっくりで、英語学習者にとっては非常に聴き取りやすい内容になるよう特別に配慮されています。
スピード、語彙レベルといった点では上級者には少しもの足りないかもしれませんが、ボキャブラリーの定着や発音の確認、新語の情報を得る上で非常に有益なプログラムです。
選ばれる話題も身近なものが中心でありニュースの情報源も独自のもので、あまり他のマスコミに登場していないような話題が多く、日本の話題もVOAが独自に情報収集したようなものが多く取り上げられています。
実際、この番組を通じて初めて聞くような内容が多く、取材力の高さを感じます。
プレーンな英語で語られるため簡単に理解出来て飽きの来ない内容であるため、毎日継続して聴くにはもってこいの番組です。
私としてはこの番組を特に大学受験生にお薦めしたいと思います。
大学受験用の単語帳に見出しで載っているレベルの単語がふんだんに使用されているうえ、文法単元で習っているような言い回しが沢山出てくるので受験生が勉強している内容が実際に生の英語で使われていることを実感するはずです。
しかも扱われているトピックもニュース、時事問題、科学、テクノロジー、文化、芸術、音楽、歴史、文学と多岐にわたるため、偏りのない幅広い語彙、語法を身につける事ができます。
共通テストのリスニング対策にピッタリです。
私の場合はいつも朝ごはんを作ったり、掃除したり、食器を洗ったりしながらイヤホンで聴いています。
特に月曜日から金曜日に毎回、後半に流される[Making of the Nation]というアメリカ史のコーナーが私の一番の「お気に入り」です。
アメリカの建国から今日に至る歴史が政治、戦争、文化、歴代大統領などの多岐にわたる内容が時系列に沿って繰り返し紹介されます。平易な英語ではあっても深く切り込んだ内容でいつも新しい発見を提供してくれます。
何年も聴き続けていますが内容が毎回異なっていて飽きることがありません。これを聴き続けるとアメリカ人以上にアメリカ史に詳しくなること請け合いです。
2.[ All Ears English Podcast ]
こちらもご存知の方が多いかもしれません。
Lindsay, Michelle, Jessica, Aubreyという四人の女性が中心になって作られている番組で、こちらもVOAのLearning English同様に英語学習者向けに発信されている番組です。
ただVOAとは違ってこちらは全然肩の凝らないくだけた内容の楽しい「おしゃべり」が中心です。
英語学習者が抱いている疑問や、語法、言葉の意味を身近な話題を引き合いに出して解説してくれる非常に楽しくて、有益な番組です。
こちらの場合はナチュラルスピードで話していますので教科書的な英語ではなく、より実践的な生の英語を聴くことが出来ます。
英語学習者の疑問に丁寧に答えてくれたり、自分たちの身近な話題や出来事を普段の英語で自然で丁寧にかつフランクな英語で話してくれるので日常会話のリスニング力向上に非常に役立ちます。
パーソナリティが皆元気で明るく日本でも非常に人気の高い番組です。
番組内容のスクリプトも配信されており、シャドーイングやオーバーラッピングといったトレーニングにも利用できます。
初めて聴く人は少しフランク過ぎという感じを受けるかもしれませんが、実は良く練られたスクリプトを使って節度ある内容の会話をしており、英語学習者に有益な話題を沢山提供してくれる非常に良心的な番組構成だと思います。
聴いていても制作スタッフの熱意が伝わってきます。このような点が、長期にわたって多くの人の支持を得ている理由だと思います。
3.[ Grammar Girl Quick and Dirty Tips ]
こちらも有名な番組。タイトルどうりの Grammar girl ことミヨン・フォーガティ Mignon Forgaty 女史の英文法のポッドキャストで20年近くの歴史を誇ります。
ご本人曰く、リスナーも中国の小学生からアメリカのCEOまで幅広い層に人気の番組です。週に数回の頻度でアップされ大体15分程度の長さです。
英語の語源や、用法、歴史、変遷についての非常に有用な内容を提供してしてくれます。
ただ上述の二つの番組と異なり、こちらは必ずしも海外の英語学習者のみに焦点を当てたものではなく、リスナーからの問い合わせや質問もアメリカ国内からのものが多く実に幅広い地域、年齢層に支持されている番組です。
メールを送るファンが自分のメールに文法のミスがないか不安でメール送信を躊躇することがあるほど多くの人がこの番組を通じて文法知識を吸収しています。
私はこの番組を3~4回分まとめて聴いていますが、決して重箱の隅をつつくような細かい話ではなく、英文法の基礎を中心に置いた様々な話題が話の中心になっています。
アメリカではgrammarは学校でもあまり人気のない、どちらかというと日本同様?「つまらない教科」らしいのですが、意外にもアメリカの人たちの質問が日本の英語学習者からすると初歩的なものが多く、ある意味で日本の「英語教育のありがたさ」を感じる事がしばしばあります。
彼女のこの番組によってアメリカにおいても沢山の人が grammar を身近なものと感じるようになり、 好きになったようです。
語り口がソフトで知的。私のお気に入りの番組です。
リスナーによって好き嫌いの出るような内容ではなく、多くのファンがいて、英語の学習者には自信をもってお薦め出来る番組です。
今回はこの3つを紹介しました。
いずれも人気のあるポッドキャストコンテンツでネット上で簡単に検索できます。気軽に聴ける内容ですから皆さんも一度聴いてみてはいかがでしょうか。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。