今回は「第4文型 SVOO をつくる授与動詞-その1」 として、前置詞 to を使うタイプの動詞を紹介します。
この第4文型 SVOOで使われる動詞は「授与動詞」benefactive verb と呼ばれ「に~を渡す、伝える」という意味を持っている文型です。
SVOOのOOは目的語が2つ続く文型で、それは多くの場合「人、もの(事)」の順番になります。人以外が最初の目的語になる場合もあります。
しかしこの順番が「もの(事)、人」の形に順序が入れ替わると、第3文型のSVOに変化し、後ろに下がった名詞、代名詞の前には必ず前置詞の to, for あるいは of が置かれて、前置詞句の副詞に変化します。
今回は 前置詞 to を要求する動詞をまず4つ取り上げてみます。
この to は動作や行為の「到達点」であり、これを欠くと文の意味が成り立たなくなるので省略できません。
前置詞 to を要求するグループの代表的な動詞をまず、4つ取り上げました。
bring(~をもたらす)
hand(手渡す)
offer(申し出る)
deny(与えない、拒む)
それでは例文を見てみましょう。
bring(~をもたらす)
The discovery of petroleum brought the desert region great wealth.
「石油の発見がその砂漠地帯に多大な富をもたらした。」
※これはSVOO
She brought a nice bottle of wine to me.
「彼女は僕に素敵なワインを持ってきてくれた。」
※こちらはSVO、[to me]は副詞句
hand(手渡す)
She handed the actor a bouquet on stage.
「彼女はステージ上で俳優さんに花束を手渡した。」
Please hand this dish to everyone else.
「他の皆さんにもこの料理を手渡してください。」
offer(申し出る)
The president offered him the position of director.
「社長は彼に取締役の地位をオファーした。」
The chief offered a drink to me in Shinbashi.
「課長は僕に新橋で一杯やらないかと誘った。」
deny(与えない、拒む)
The university denied the professor the use of its research facilities.
「大学側は教授の研究施設の利用を拒否した。」
After the coup, the Imperial court denied access to Choshu clan officials.
「その政変の後、朝廷は長州藩士との面会を拒否した。」
※deny-denied-denied と変化
SVOOの文をSVOに書き換える問題は頻出です。しっかり身につけておきたい文法項目です。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。