助動詞

【 will と would 】この単語が表しているのは「気持ち」だ!【 would rather than, would rather not, would like to, would like, would you like to, would you like 】なんとなくぼ~っと読むな! この助動詞の違いを頭に叩き込め!

助動詞の will については以前の記事でも取り上げました。

他の助動詞全般も含めて will, would は話し手の気持、意志を動詞に被せるための単語です。

このような助動詞については「be動詞や一般動詞に話し手の気持がくっついている」感覚を持つことが大事です。

また、他の助動詞同様に過去形の would が英文中で過去の意味で使われることが実際にはあまりないということも確認しておきたいところです。

以下に will と would の意味、用法をまとめてみました。例文と合わせてご覧ください。


will

1.強固な意志「どうしても~しようとする」

2.かたくなな拒絶「どうしても~しない」

3.持って生まれた習性「~するものだ」

4.推量「おそらく~だろう」

would(過去のことを表す)

5.過去の固執「どうしても~しようとした」

6.過去のかたくなな拒絶「どうしても~しなかった」

7.何度も行われた過去の習慣「よく~したものだった」

would(形は過去形だけど意味は現在のこと)

8.現在の推量「おそらく~だろう」

would を使った慣用表現

9.would rather ~ than …「… よりむしろ ~ したい」

10. would rather not ~「どちらかと言えば ~ したくない」

11. would like to ~「~ したいのですが」


12. would like + 名詞「~ が欲しいのですが」


13. would you like to ~「~ するのはいかがですか?」


14. would you like + 名詞「~ はいかがですか?」


will


1.強固な意志「どうしても~しようとする」

Dad will always impose his own way on me.
「お父さんはいつも自分の意見を私に押し付けようとするんだから。」


2.かたくなな拒絶「どうしても~しない」

For some reason, this engine just won’t work.
「どういうわけか、このエンジンはどうしてもかからない。」
※エンジンがまるで「意志」をもっているかのよう。


3.持って生まれた習性「~するものだ」

A Kappa will be good at swimming.
「河童は泳ぎが得意なものだ。」

Boys will be boys.
「男の子なんてそんなものよ。」
(いたずらしたり、汚したりするのは当たり前)


4.推量「おそらく~だろう」

The woman in this picture will be the lady you’re looking for.
「この写真の女性がおそらくあなたの探しているご婦人でしょう。」


would(過去のことを表す)

5.過去の固執「どうしても~しようとした」

Despite his poor grades, he would try to take the Tohoku University exam.「成績が悪いにもかかわらず、彼はどうしても東北大学を受験しようとした。」


6.過去のかたくなな拒絶「どうしても~しなかった」

The bed wouldn’t enter the room through the door.
「そのベッドはどうしてもそのドアから部屋に入らなかった。」


7.何度も行われた過去の習慣「よく~したものだった」

※主語は人で、ほとんどの場合、頻度を表す副詞を伴います。

I would often eat Ox tongue with my family at a restaurant at Sendai station.
「仙台駅にある店でよく家族で牛タンを食べたものだった。」

※過去形 would が本当に過去を意味しているのは以上の3つの場合のみです。


would(形は過去形だけど意味は現在のこと)

※過去形にすることによって「気持ちのレベル」を引き下げている。あるいは丁寧な表現にしています。


8.現在の推量「おそらく~だろう」

This infectious disease would subside in another two months.
「あと2か月も経てばこの感染症も収まっているんじゃないですか。」
(will よりも推量する気持ちのレベルを下げています。)


would を使った慣用表現


9.would rather ~ than …「… よりむしろ ~ したい」

In Sendai, I would rather live in Hachiman than in Kawauchi.
「仙台だったら僕は川内よりもむしろ八幡に住みたい。」


10. would rather not ~「どちらかと言えば ~ したくない」 

If anything, I would rather not go to a local university.
「どちらかと言えば地元の大学には進学したくないんだよ。」


11. would like to ~「~ したいのですが」

I’d like to ask you some questions.
「いくつか質問したいのですが。」


12. would like + 名詞「~ が欲しいのですが」


I would like sake that goes well with this fish.

「この魚に合う日本酒が欲しいんですが。」


13. would you like to ~「~ するのはいかがですか?」

Would you like to go sightseeing in Matsushima on a pleasure cruise tomorrow?
「明日、松島を遊覧船で観光するのはいかがですか?」


14. would you like + 名詞「~ はいかがですか?」

Would you like [Hagi no Tsuki] as a souvenir?
「お土産に萩の月はいかがですか?」

 

 

今回は以上です
ご精読いただきありがとうございました。

関連記事
助動詞

入試に必ず出るから、しっかり覚えろ!【 used to と would 】「かつて~だった」の表現でも意味は全然違うぞ!これを理解するためのキーワードは「動作動詞」と「状態動詞」だ!しっかり理解して使い分けを頭に叩き込め!

英語に再挑戦
過去の習慣を表す would と used to については以前の記事でも紹介させていただきました。 今回は特に used to と  …
前置詞

入試に必ず出てくるぞ!【 apply, attend, impatient, known, engage, true, care, correspond, oneself, inquire】 前後の前置詞が意味を変えてしまう紛らわしい単語の代表がこれだ!これは知識と運用力を問われるぞ!しっかり読んで頭に叩き込むんだ!

英語に再挑戦
今回は前回に引き続き、「一見似たように見える熟語でも形容詞や動詞とセットになる前置詞によって全然違う意味になってしまう代表的な熟語」の2回目 …
助動詞

どっちも「気持ち」を表すが【 can と may 】は似ているようで似ていない全く違う助動詞だ!実はほとんどの人が判っていないそのニュアンスの違いを頭に叩き込んで使い分けろ!キーワードは「客観性」と「主観性」だ!

英語に再挑戦
can と may は一般動詞に気持を被せる法助動詞の中でも気持の強さが同程度です。 大体50%ぐらい。可能性が半分半分といったところ …
否定表現

入試に出るからしっかり確認しておけ!これが not や no がない否定表現の代表だ!【 the last, anything but, far from, fail to, be yet to, remain to, free from, let alone, the last, in vain, beyond, only to fail, know better than to, be above doing, more than 】これだけ覚えればもう完璧だぞ!

英語に再挑戦
今回は”not”や”no”といった否定語が無く、一見肯定文のようで実は否定を意味する表現の代表的なものを集めてみました。 以下の1 …
助動詞

入試に頻出だが、これは意外と知らないぞ!【 cannot help ~ing, cannot help ~enough, cannot ~ too …, may(might) well ~, may(might) as well ~, may(might) as well ~ as …, only have to (have only to) 】このような【can, may, have to 】 を使った慣用表現をなめてはいけない!よく整理して、しっかり覚えないと痛い目にあうぞ!

英語に再挑戦
助動詞の can, may, have to を使った慣用表現は実際英文に登場する頻度は多くない印象ですが、微妙な心理を表現する少しレベルの …
助動詞

注意しろ!みんな勘違いしているぞ!【 You had better 】は決して「~したほうがいい」というお薦めの意味じゃないぞ!相手に喧嘩を売っている、警告している強圧的な表現だ!助動詞【 had better 】は使い方に気を付けろ!

英語に再挑戦
had better は助動詞の項目で習い、英文にもよく出てくる言葉ですが、多くの人が「~したほうがいいよ」「~するのがオススメ」といった推 …
分詞

絶対覚えておくべき『分詞』の慣用表現がこれだ!【according, concerning, including, regarding, providing, provided, supposing, supposed, granting, granted, seeing 】 よく見かけるこの表現はしっかり叩き込め!

英語に再挑戦
今回は分詞から派生している接続詞と前置詞について取り上げます。 以下の分詞に関しては「分詞構文から派生している前置詞、接続詞である。」 …