助動詞

助動詞の”Will”ってどんな意味? スッキリさせたいこの単語の意味。

今回は助動詞の話です。
助動詞の will は何と訳したらよいのでしょうか?他の助動詞にはそれぞれ訳がついていていますが、will は誰でも意味がわかっているようで実はほとんどの方がよくわかっていないようです。今日はそれがすっきりわかるようになる話です。

助動詞で最初に習う can, should, may とか mustには みな訳が付いて説明されたと思います。

can→できる
may→~してよい、~かもしれない
must→~にちがいない、~しなければならない
should→~すべき
という感じで。

助動詞のwillはまず最初に中学校で未来表現のひとつとして習ったと思います。
will=be going to というふうに。

I will be sixty next month.
「私、来月60歳になります。」

You won’t be able to meet the manuscript deadline.
「原稿の締め切りに間に合わないよ。」

また、人に丁寧に何か頼むとき

Will you do me a favor?
「ちょっとお願いがあるんですが?」

と言ったりもします。
でも、will はどうやって訳したらいいのでしょうか?

こんな時はいつも文法書に頼るしかないのですが、「意志未来」「単純未来」「未来完了」「現在の習慣、能力」「主語の強い意志」「相手の意志」などたくさんの説明が出てきます。

でも、そんな話をくどくどと細かくされたらたぶん英語嫌いになってしまいますよね。
ネイティブの人たちは文中の will の意味を瞬間的に判断しているはずです。

また、will は決して未来表現ためだけの助動詞ではありません。

以下のような表現には will が使われていますが全然未来のことを意味していません。

Accidents will happen.
「事故はどうしても起こってしまうもの。」

Boys will be boys.
「男の子はやっぱり男の子よね。」(いたずらするのは当たり前よ)

これは同様の意味で
Girls will be girls.とも言えますし、
Japanese will be japanese.とも言えるわけです。

A drowning man will catch at a straw.
「溺れる者は藁をもつかむ。」

Dad will be upstairs now.
「親父なら今二階にいるぜ。」

You will be Dr. Kajita?
「あの、梶田博士でいらっしゃいますよね?」

I will do my best to win the game.
「全力で勝ちにいくぜ!」

This door just won’t open.
「このドア、どうしても開かない。」


willが持っている意味がだんだん分かってきたと思います。
では、もう一つのヒント。

実は will には名詞として「意志、遺言」の意味があります。

多分、もうお分かりになったでしょう。

助動詞のwillは後ろの動詞に話し手の「思い」や「気持ち」被せるために
使われているのです。

これは、実はほかの助動詞

can

may
must
should
used to
ought to
had better

などのほとんどの助動詞に当てはまります。

後ろの動詞に付け加えている話し手の主観、思い、思い込み、実現の可能性の推量なのです。

その気持ちの強さに応じて、「ちがいない」「できる」「かもしれない」「すべきだ」「はずだ」「したほうがいい」という日本語訳を便宜上つけているのです。

ただ、助動詞の will はあまりにも多彩な活躍をするので、特定の訳が付けられません。だからその都度、適宜、適当な訳が付けられているのです。

助動詞の中で一番強い気持ちの表現は must です。(エネルギー度100%)

その次は had better でしょうか。ちなみに had better は決してお薦めの意味ではなく、「~したほうがあなたの身の為だよ」という警告の意味です。友達や同僚、あるいはお客さんに対して使うのはやめましょう。

can や may は気持ち半分半分。「できる、いやできないかも」と言った感じです。

will は must と can の中間ぐらいの気持ちの強さ
と考えましょう。気持度80%ぐらいの感覚です。

中学生や高校生に英語を教えている時、willのことを訊かれると「うん!」とか「うーむ、そうだなあ」とか「よし!~するぜ」とか「きっと」をつけて読むとわかりやすいと説明しています。

未来表現で will が使われているのは未来のことに対する話し手の思いを加えているのでそう呼ばれているだけなのです。

発言しているその時点での話し手の推量、意志を後ろの動詞に加えているわけです。

さらに、こういった助動詞についての理解は「仮定法」を学習するときの重要なポイントになります。

助動詞の過去形の意味するところの理解なくして仮定法は理解できないといっても過言ではありません。 

英語の中で助動詞は非常に「深い」文法単元です。別の記事助動詞の過去形は過去を意味しない? どういうこと?もぜひご参照ください。


今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。

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