助動詞

would と used to 過去の習慣、状態を表す助動詞の使い方。


今回は過去の習慣、状態を表す would, used to についてです。

助動詞の過去形はほとんどが話し手の気持、気分を後ろの動詞につけ加えて推量や思いの強さを表現するために使われますが、この二つは実際に行われた、あるいは存在した事実を表現するのに用いられます。

そういう意味では助動詞の中でも特殊です。

文章問題で括弧に would, used to のどちらを入れるのが適切かを問う問題がよく出されます。

これを使いこなすことが出来れば、英語の表現力が一層豊かな血の通ったものになります。今回はこの二つの助動詞の意味と用法についてのお話しです。


以下の7つについて例文をあげて説明します。


1.wouldは過去の不規則な習慣、動作をあらわす。

2.used to は過去の規則的な習慣、動作、状態をあらわす。

3.used to は過去と現在の対比。懐かしさを含む。

4.used to の否定形の作り方。

5.used to の付加疑問文の作り方。

6.used to の発音に注意!

7.would,  used to のどちらも使わない表現。



1.wouldは過去の不規則な習慣、動作をあらわす。

※wouldは過去において不規則に反復された習慣のことを表現する時に用いられます。過去のことを回想的に述べていますが、表現するのは実際にした行動、動作だけです。「あの頃よく~したものだ。」という表現です。したがってセットになる一般動詞には動作動詞のみを使用し、状態動詞は使われません。頻度を表す副詞の often をよく伴います。
また、この would は現在と対照する気持ちはありません。過去の事実にだけに焦点を当てています。



My grandma would often take a nap on the balcony.

「祖母ちゃんはバルコニーでよく昼寝をしていた。」

When I was a boy, Zashiki-warashi would often appear in this house.
「わしが子供の頃、この家には座敷童子がよく現れたものじゃ。」

I would sometimes go to Harajuku to see Takenoko-zoku When I lived in Okegawa.
「桶川に住んでいた頃は時々原宿に竹の子族を見に行くこともありました。」


2.used to は過去の規則的な習慣、動作、状態をあらわす。

※used toは過去の規則的で継続的な習慣、動作、あるいは状態のことを表現する時に用いられます。「よく~したな」「ここに~があったな」「~だったな」という表現です。
したがってセットになる動詞には動作動詞と状態動詞が用いられます。ここが would と違うところです。
「昔はよく~したなあ、今はしてないけど」あるいは過去の継続的な状態「以前はここに~があったけど今はもうなくなってしまったなあ」「昔は~だったけど、今はもうそうじゃない」という過去の事実を現在と対比して表現しています。
used to はまとめて一つの助動詞と考えましょう。後ろには動詞の原形が来ます。


When the children were still little,  we used to go to Asahi-za in Takayama to watch a movie.
「子どもたちがまだ小さい頃、私たちは高山の朝日座によく映画を見にいきました。」

We didn’t have anything at that time, we used to talk about our future, didn’t we?
「あの頃は何もなかったけど、未来のことをよく話してたよね?」

Oh my John, You aren’t what you used to be four years ago when you were honest.
「ああ、ジョン、あなたは正直者だった4年前のあなたとは違うのね。」

※似た表現に be used to がありますが、こちらは意味が全く違います。

be used toは「~することに慣れている」という意味の熟語で、この場合のusedは形容詞で to は前置詞です。従って to の後には動名詞か名詞がきます。

Since shinobu was an examinee, she used to stay up late at night then.「しのぶは受験生だったので当時はよく夜遅くまで起きていた。」
(これは助動詞 used to)

Since shinobu was an examinee, she was used to staying up late at night then.
「しのぶは受験生だったので当時はよく夜遅くまで起きている事に慣れていた。」
(これは「慣れている」の be used to )


3.used to は過去と現在の対比。懐かしさを含む。


※現在と対照して過去を懐かしむ気持ちを表現しています。これが used to を使う大きな理由です。


When I was in elementary school, there used to be a statue of Ninomiya Kinjiro in front of the entrance.

「僕が小学生の時、入り口の前には二宮金次郎の像があったんだが。」
(現在との対比)

She used to be a thin girl, but now she’s on the fatty side.
「彼女、昔はほっそりしてたんだけど、今は・・・」


4.used to の否定形の作り方。

※used to の否定形には didn’t used to を使います。
(一般動詞扱いということです。)

I didn’t used to like sake when I was young.
「若い時は日本酒が好きじゃなかったなあ。」
(今はいけるよ。)

People didn’t used to talk of job change.
「昔は転職の話なんか話題に上らなかったけどなあ。」
(今普通にするよ。)

When we were young, I didn’t used to be afraid of anything. But I just used to be scared of your gentleness.
「若かったあの頃、何も怖くなかった。ただあなたの優しさが怖かった。」
♬『神田川』


5.used to の付加疑問文の作り方。


※used to を使った付加疑問文はよく見かけます。豊かな表現です。
この場合は

He didn’t used to~,  did he?

このような表現を使います。

Taro didn’t used to take part in the club activity at that time, did he?
「太郎はあの時あまり部活に来てなかったよね?」

You didn’t used to drink much in college, did you?
「君は大学時代あまり酒飲まなかったよね?」


6.used to の発音に注意!


※発音はused toは「ユースタ」didn’t used toは「ディドゥンユースタ」です。「ディドゥントユーズドツー」はありませんので注意。


7.would,  used to どちらも使わない表現。

※would,  used to どちらも過去を回想する少しほわほわぼんやりした表現です。具体的な表現が入っている場合は would も used to も使いません。

例えば
I worked at the station for twenty years.
「あの駅で20年働いた。」

I used to work at the station for twenty years.
「あの駅で20年働いたなあ。」
はかっちり決まった20年の表現がだめですが、

具体的な「20年」をぼかして、
I used to work at the station for many years. はOKです。
「あの駅で何年も働いたなあ。」

これで would と used to もう大丈夫ですね。

今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。



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