challenge は「挑戦する」じゃない?
すっかり和製英語化している challenge ですが、「挑戦してみる、やってみる」という意味で使われている例は最近の英文では実際のところほとんど見かけない感じです。
辞書を引いてみると確かに「挑戦する、挑戦、やりがい」という意味で使われる例が挙げられていますが、普段目にする英文ではむしろ「異議申し立て、物言い、誰何する、楯突く」といった意味で使われていることが大半です。
「挑戦してみる、やってみる」という意味で使うのであれば、try を使った方が自然です。
challenge : 「異議を申し立てる、疑問を呈する」
try :「挑戦する、やってみる」
このように覚えたほうがスッキリします。
以下、例文です。
challenge : 「異議を申し立てる」
The sentry turned to a figure coming down the dark mountain path and gave the challenge.
「歩哨は真っ暗な山道を歩いて来る人影に向かって誰何した。」
The Japanese ambassador decisively challenged the General Assembly’s verdict.
「日本の大使がその総会の評決に対して決然と異議を唱えた。」
Miyata disagreed with the grading of the question and challenged the subject teacher.
「宮田は問題の採点に納得がいかず、教科担任に説明を要求した。」
The husband who challenged his wife’s insistence over raising children was not allowed to speak to her for a week.
「子育てをめぐる妻の主張に楯突いた夫は、1週間、妻と話をすることを許されなかった。」
try :「挑戦する、やってみる」
When he was in high school, he said he wanted to try the Majors after playing professional baseball for a few years in Japan.
「彼は高校生の時、日本のプロ野球で何年かプレイした後にメジャーに挑戦してみたいと語っていた。」
Before signing the lease contract for this machine, please try it out for a few days to verify its performance.
「本機のリース契約を締結する前に、数日間お試しいただき、性能をご確認ください。」
「新しいことにチャレンジする」なら challenge ではなく try を使いましょう。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。