had better は助動詞の項目で習い、英文にもよく出てくる言葉ですが、多くの人が「~したほうがいいよ」「~するのがオススメ」といった推奨、推薦の意味でとらえているように見受けられます。
しかし実はこれ一般動詞に話手の気持を被せる「法助動詞」の中でも must, have to に次ぐ気持ちの強さを持つ命令、警告を表す助動詞です。
かなり押し付けがましい表現なので使うときに注意が必要です。
場合によっては脅迫に近いこともあります。
You must do it. (命令)
You had better do it.(警告)
You should do it.(強めの推奨)
一般動詞に被せる法助動詞の義務、可能性、推量といった「気持ちの強さ」は以下のような強い順で覚えると理解しやすいでしょう。
must
⇩
have (got) to
⇩
had better
⇩
ought to
⇩
should
⇩
will
⇩
would
⇩
can
⇩
could
⇩
may
⇩
might
例文をご覧ください。
You had better not remain here any longer.
「君はこれ以上ここに留まらないほうがいい。」
(警告。危険、よくないことが差し迫っている)
You had better talk to your teacher about that.
「そのことは先生に相談した方がいいよ。」
(後でどうなっても知らないよ。という警告)
※よほど親しい間柄であればよろしいかもしれませんが、友人、同僚、目上の人には避けるべき。上から目線で偉そうな物言いと受け取られかねません。
You had better not talk about things that have nothing to do with you.
=It’s none of your business.
「関係のないことに口を突っ込むんじゃない。」
You had better not speak ill of others.
「他人の悪口は言わないほうが身のためだぞ。」
お薦め、助言を丁寧に言うときは、suggest, would be better, recommend を使うのがオススメです。
I suggest (that) you do it.
「そうした方がいいですよ。」
It would be better to speak to the teacher.
「先生に話してみたら。」
When you visit Toyama, I recommend eating Masuno sushi.
「富山に行ったら『ますの寿司』を食べることをお勧めします。」
今回は以上です
ご精読いただきありがとうございました。