仮定法

これが「仮定法の見抜き方」だ!「仮定法かどうか」の判別はこれだけでOK。If があるとは限らないぞ、大半の仮定法は「条件節」のない「帰結節」だけで出来ているんだ。

仮定法かどうかを見極める方法について。

よく、「仮定法がわからない。」

「突然現れる助動詞の過去形の意味が分からない。」

「現実と非現実の区別ができない。」

「仮定法の単元から英語の文法が嫌いになってしまった。」

このような方は非常に多いです。

そこで今回はそんな「仮定法」の見抜き方について書いてみました。

その前に仮定法の「法」の話です。


英語には三つの「法」があります。

1.直説法

2.命令法

3.仮定法

直説法 ⇒ 事実をそのまま述べているものです。普通の英文はこれです。

命令法 ⇒ 命令文のことです。

仮定法 ⇒ 事実に反すること、実現する可能性が非常に低いことを仮定して述べているものです。


命令法
は目の前で実際に行われていない、あるいはその状態になっていなことを「そうしろ!」「そうなれ!」と言っている表現です。


仮定法
は現在や過去の事実に反することや、これからも起こりそうにないこと仮定して願望や、後悔、非難などを表現しています。

英文法で使われる「法」とは英語で mood と言い、述語動詞(V)のカタチのことを意味します。

決してそのような文を作る「方法、やり方」のことではありません。

仮定法で最初に取り上げられる例文は大抵、以下のような条件節(if節)を伴ったものでしょう。
カンマの前を条件節、後を帰結節と呼びます。


If I had had her phone number, I would have called her.
「彼女の電話番号がわかれば、電話したのに。」
(仮定法過去完了)

If I were a bird, I could fly to him.
「もし私が鳥だったら、彼のところに飛んでいけるのに。」
(仮定法現在)


仮定法では今のことを過去形で、過去の事を過去完了形で表現します。
直説法と時制が一つずれているのが特徴です。

しかし、実際の英文で使われている仮定法は if 節のないものがほとんどです。

よって英文解釈や文法問題で出されるのはこの if節(条件節)がない仮定法に気付くかどうかについてです。

つまり、

帰結節だけで仮定法の表現であることを見抜けるかが重要です。

仮定法を見抜くにあたって一番重要なのは過去完了形でも動詞の過去形でもありません。

仮定法に必ずあるもの ⇒ 助動詞の過去形です。

could, might, would, should のいずれかが必ずあります。


英文中に助動詞の過去形を見つけたら次のように考えましょう。

1.まず「これは仮定法ではないか?」と考えましょう。
とにかく助動詞の過去形は仮定法だと思ってしまいましょう。

2.しかし、過去の事を述べている文脈、あるいは周辺に動詞の過去形があればこの助動詞は時制の一致で形を揃えて過去形になっている。
つまりこの文は直説法です。仮定法ではありません。

この場合、形が過去形になっているだけで、意味は過去「できた、すべきだった」ではありません。

3.今のことを言っているのに急に何故か助動詞の過去形が現れたら、非現実つまり仮定法の表現だと考えましょう。
条件節のない帰結節だけの仮定法だということです。


以上の3点だけで仮定法の判別はOKです。

仮定法であると特定したら、それは次の二種類に分けられます。

・控えめな推量、丁寧な依頼、提案。(条件節なし)

・ありえない話での願望、後悔、非難。
(条件節が明示している、あるいは主語や副詞句、分詞構文の中に潜んでいる)


以下例文をご覧ください。


丁寧な依頼、提案、質問

Could you give me a minute?
「ちょっと待っていただけませんか。」

Could I have a glass of water?
「水を一杯いただけませんか?」

Would you like a refill?
「おかわりはいかがですか?」

Would it be possible for me to see your wife?
「奥様にお会いすることは可能でしょうか?」

Might I ask your name?
「どちら様でしょうか?」
(かなり丁寧)


過去や現在への願望、非難、後悔


If you had a magic wand, what would you do?

「もし魔法の杖を持っていたら、何をしたいですか?」

If I had another five minutes, I could solve this math problem.

「あともう五分あったら、この数学の問題解けるんだけどなあ。」
(どうにもならない現在の気持ち、願望)

If I’d heard about it first, I wouldn’t have raised my hand.「初めにその話聞いてたら、手なんか挙げなかったのに。」
(過去の行動への後悔)

If the deadline had been Saturday, I wouldn’t have made it.
「土曜日が締め切りだったら、間に合わなかったよ。」
(過去の推量。実際には間に合った。)

In my home city of Tokyo, I would win this game.
「地元の東京だったら、俺はこの試合に勝てるんだけどなあ。」
(現在の実現不可能な願望。条件節の主文を省略。)

I might have failed the exam.
「私だったらその試験に落ちていたかもしれない。」
(過去の可能性の推量)

“How are you today?”
“Couldn’t be better.”
「今日はどうだい? 」
「 絶好調です。」
(これ以上になり得ないという現在の気持ち)

“How would you like to be paired up with her? ”
”I wouldn’t care less.”
「彼女とペアを組むのはどうだい?」
「全然気になりませんよ。」

(丁寧な提案と現在の気持ち)


仮定法過去完了や仮定法過去、仮定法現在、仮定法未来などについてもこれから記事にしていくつもりです。


今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。

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