使役動詞(causative verb)で使われる動詞の補語について取り上げます。
今回は[get]を紹介します。
使役動詞で使われる時の[get]という動詞は「~させる、してもらう、~される」という意味で使われます。
語源的には「手に入れる、つかむ,取る」といった意味で、「所有する、自分の領域に引き込む」という感覚で理解すると分かり易い。
get+目的語+[to不定詞]は「~をする方向に、~することに向けて目的語(O)を自分の領域に引き込む、所有する」つまりゲットgetするという感じです。
他の使役動詞、have, make, let といった動詞は補語に原形不定詞をとるのに対してgetは原形不定詞をとらず、to不定詞をとるのが大きな違いです。
もちろん他のSVOC同様、OCに主語、述語の関係があるのは第5文型の全てに共通していることで、これがこの文型の判別のポイントです。
この使役動詞[get]を用いた時のSVOCの補語になるのはto不定詞、現在分詞、過去分詞の3つです。
例文を見てみましょう。
主語+get+目的語(人、もの)+to不定詞~
「目的語(人、もの)に~させる、してもらう」
You had better get your father to help you.
「おやじさんに助けてもらった方がいいぜ。」
He was not able to get her to accept his proposal.
「彼は彼女にプロポーズを受け入れてもらえなかった。」
※「~するように人をgetする」「説得して自分の領域に引き込む」という感覚です。
主語+get+目的語(人、もの)+現在分詞~
「目的語(人、もの)に~させる」
I’d like you to get this old engine going again.
「この古いエンジンをもう一度動かしてもらいたい。」
His encouragement get her studying hard.
「彼の励ましのおかげで彼女は一生懸命勉強するようになった。」
※現在分詞が持っている根本的な意味「~している最中」の状態になる(get)よう変化させる。つまり、「そのようにしている状態になることを開始させる」という意味です。
主語+get+目的語(もの)+過去分詞~
「目的語(もの)を~される、してもらう」
Your careless remark has gotten this business talk ruined.
「あなたの軽率な発言で、この商談は台無しです。」
I’ll go to the barber’s and get my hair cut.
「床屋に行って髪を切ってもらおう。」
※他動詞の過去分詞が持っている根本的な意味「受動」の状態になる(get)よう変化させる。つまり、「~される状態になるようにする」という意味です。基本的に目的語は人ではなく物です。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。