前置詞

これは入試に絶対出る!【 say, speak, talk, tell 】この基本的な4つの「話す」動詞。知ってるつもりでも実はほとんどの人が作文で正しく使えないんだ!ここで使い方をしっかり覚えろ!

よく知っている単語でも、その意味や使い方を改めて訊かれると意外によくわからないことが多いものです。

今回はその代表の一つ、「話す」という単語についてです。

一般的に「話す」の意味で使われる、だれでもよく知っている代表的な4つの動詞の具体的な意味は以下のようなものです。

しかしその用法は意外にも英語学習者にしっかり定着していません。今回はそのおさらいと確認です。


1.say 話すことの内容を表す。

2.speak 「話」すという行為。

3.talk 会話すること。

4.tell 情報を教える、伝えるということ。

 

以下、例文と合わせてご覧下さい。

1.say 話すことの内容を表す。

・「~と述べる、言う、~と書いてある」の意味です。

・人を目的語にとらない。目的語になるのは話す、伝えるその「内容」です。

・say to+人+that節の形になります。つまりSVMO。

・「~語(外国語)を話す」という表現では使われません。

・「~のことを話す、伝える」という内容に該当する目的語が必ずあります。

・その発言内容は about + 事、of +事という副詞句の形をとりません。あくまで目的語(名詞、句、節)です。


You seem to have said to her something you shouldn’t.

「君は彼女に言ってはならないことを言ってしまったようだ。」

The letter from his boss says that our son is doing well.
「上司からの手紙には、息子は元気にやっていると書かれている。」


2.speak 「話す」という行為。

・基本的に自動詞なので目的語をとりません。「人」も「話す内容」も目的語になりません。

・この speak のみ「~語(外国語)を話す」という表現で使われます。
この用法だけが他動詞。話される「外国語」が目的語です。この時だけSVO。

・「誰々に対して話す」は speak with + 人、speak to + 人 という副詞句の形をとります。

・「~の事を話す」は speak about + 事、speak of + 事という副詞句の形をとります。


Do they speak Portuguese in Brazil? 

「ブラジルではポルトガル語を話しますか?」

※~語を話すの意味。「ポルトガル語で話す」場合は in Portuguese です。


The prime minister spoke to reporters about new economic measures.

「首相は記者たちに新しい経済対策について話した。」


3.talk 会話すること。

・人を目的語にとりません。基本的に自動詞なので目的語はありません。

・「~語(外国語)を話す」という表現ではほとんど使われません。

・「誰々と話す」は talk with + 人、talk to + 人 という副詞句の形をとります。

・「~について話す」は talk about ~、talk of ~という副詞句の形をとります。

・talk +人 + into + Ving「説得して~させる」やtalk + 人 + out of + Ving「説得して~しないようにさせる」といった特定の表現の時だけSVOの形をとります。


I talked with my parents about my future.

「私は両親と自分の将来について話し合った。」

The son talked his father into seeing a doctor. 
「息子は父を説得してなんとか医者に診てもらった。」

The guide talked the climbers out of setting off in bad weather.
「そのガイドは登山者を説得して悪天候の中での出発を断念させた。」


4.tell 情報を教える、伝えるという行為。

・この tell だけが人を目的語にとります。他動詞なので必ず目的語があります。

・「~語(外国語)を話す」という表現では使われません。

・「誰々に話す」は tell + 人と表す。tell with + 人や tell to + 人 の副詞句の表現はありません。

・「誰々に~について話す」はSVOMや SVOOもしくはSVOCの形をとります。つまりtell + 人 + about(of) 情報、tell + 人 + 情報、tell + 人 + that節、tell + 人 + to doのいずれかです。

・目的語に「人」が無く、 tell + that節、wh-句、wh-節の場合は「~だと知る、わかる」の意味になり、情報を伝える意味での tell とは異なる訳になります。


Please tell me your email address. 

「あなたのメールアドレスを教えてください。」

The teacher told the students about his school days.
「その先生は生徒たちに自分の学生時代の話をした。」

Who can tell what will become of the little brothers?
「その幼い兄弟がどうなるかだれにわかるだろうか?」

 

今回は5文型、句、節、品詞といった文法用語が沢山出来ました。
それぞれについては過去の以下の記事も合わせてご参照ください。


今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。

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