助動詞

入試に頻出だが、これは意外と知らないぞ!【 cannot help ~ing, cannot help ~enough, cannot ~ too …, may(might) well ~, may(might) as well ~, may(might) as well ~ as …, only have to (have only to) 】このような【can, may, have to 】 を使った慣用表現をなめてはいけない!よく整理して、しっかり覚えないと痛い目にあうぞ!

助動詞の can, may, have to を使った慣用表現は実際英文に登場する頻度は多くない印象ですが、微妙な心理を表現する少しレベルの高い構文です。

しっかり理解していないと意味が取りづらい表現ですので以下の7つにまとめて整理してみました。


1.cannot help ~ing 「思わず~してしまう。」

2.cannot help ~enough 「いくら~してもし過ぎることはない。」

3.cannot ~ too …「いくら~してもし過ぎることはない。」

4.may(might) well ~ 「たぶん~だろう、~するのはもっともなことだ。」

5.may(might) as well ~ 「~してもよかろう。~しよう。」

6.may(might) as well ~ as …「… るなら~するのと同じだ。」「… するくらいなら~する方がよい。」

7.only have to (have only to) 「ただ~しさえすればいい。」


まず
1.cannot help ~ing 「思わず~してしまう。」

Tomoko was so cute that I couldn’t help falling in love with her.
「朋子はあまりにも可愛くて、彼女を恋せずにはいられなかった。」

His acting was so hilarious and I couldn’t help bursting into laughter.
「彼の演技がおかしくて、思わず爆笑してしまった。」


2.cannot help ~enough 「いくら~してもし過ぎることはない。」

We cannot admire his heroic deeds enough.
「彼の英雄的行為はいくら賞賛してもし足りないくらいだ。」

We cannot help appreciating your kindness enough.
「あなたのご親切にはお礼の申し上げようもございません。」


3.cannot ~ too …「いくら~してもし過ぎることはない。」

You can’t be too careful about fire.
「火の用心はいくらしてもし過ぎることはないぞ。」

Taro, you can’t study hard too much.

「太郎、勉強はいくら一生懸命してもし過ぎることはないよ。」


4.may(might) well ~ 「たぶん~だろう、~するのはもっともなことだ。」

※may(might) の後ろに well がつくと可能性、気持ちが強まり possibly がつくと弱まります。

Taro may well know her.
「太郎はたぶん彼女を知っているだろう。」

Taro may possibly know her.
「太郎はひょっとしたら彼女を知っているかもしれない。」

He might well brag about his daughter. Since she won the Nobel Prize.
「彼が娘を自慢するのはもっともなことだ。ノーベル賞をもらったのだから。」


5.may(might) as well ~ 「~してもよかろう。~しよう。」


※あきらめ、妥協の気持が込められていて、積極的に「~したい」という意味ではありません。

※下のmay(might) as well ~ as …から [as …]を切り取ったものと考えればわかり易い。

You’re also involved, so You may as well know the truth.
「君も関係者なのだから、真相を知っておいてもいいだろう。」

You might as well confirm with the teacher. It will be the same reply anyway.
「先生に確かめに行っていいよ。どうせ同じ返答だからさ。」


6.may(might) as well ~ as …「… るなら~するのと同じだ。」「… するくらいなら~する方がよい。」

※前の as は同等(=)を意味する副詞。後ろの as は「~に比べて」を意味する接続詞です。


It may as well kill them as we won’t supply them with ammunition.
「彼らに弾薬を補給しないのは見殺しにするのも同然だ。」

It might as well die in seppuku as I bend my belief.
「自分の信念を曲げるぐらいなら腹を切って死ぬ方がましだ。」

※後ろの as のあとの現実には起こり得ないことと比較している場合は「~するよりましだ。」という拒絶の意味が込められています。


7.only have to (have only to) 「ただ~しさえすればいい。


You only have to obey my orders.
「君は私の命令に従いさえすればいいのだよ。」

You have only to buy items by following the shopping list.
「ただ買い物リスト通りに買ってくればいいのよ。」

 


今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。

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