「複合関係代名詞」は英文の節内で主語、目的語、補語として名詞節をつくる。あるいは副詞節を作る関係代名詞のことです。
作るのは「強調」を意味する名詞節か「譲歩」を意味する副詞節です。
関係代名詞のように形容詞節は作りません。
先行詞を伴わず、先行詞と関係代名詞が一緒になっているので「複合関係代名詞」と呼ばれます。
つまり関係代名詞の what と同じ構造になります。
後ろには関係代名詞と同じく不完全文がきます。
複合関係代名詞は以下の3つです。
1.whoever
※名詞節では『強調』の「~する人は誰でも」= anyone who
※副詞節では『譲歩』の「たとえ誰が(を)~しても」= no matter who
2.whatever
※名詞節では『強調』の「~するものは何でも」= anything that
※副詞節では『譲歩』の「たとえ何が(を)~しても」= no matter what
3.whichever
※名詞節では『強調』の「~するものはどちらでも」= any one that
※副詞節では『譲歩』の「たとえどちらが(を)~しても」= no matter which
※名詞節、副詞節ともに節内の形は一緒です。どちらなのかは文脈の中で判断しなければなりません。
以下、例文をご覧ください。
Whoever passes through here has to pay a toll tax.
「ここを通るものは誰だろうと通行税を払わなければならない。」
Whoever is against it, I will marry her and live in New York.
「たとえが誰が反対しようと僕は彼女と結婚してニューヨークに住む。」
Whoever speaks badly about him, I don’t believe it.
「誰が彼の悪口を言っても私は信じない。」
Whatever you make is delicious.
「君が作るものは何でも美味しいね。」
The dictator does whatever he wants.
「独裁者はやりたい放題だ。」
Whatever the outcome, I will take full responsibility.
「どのような結果になっても、私が全責任を負います。」
You can take either shortcake or Mont Blanc, whichever you like.
「ショートケーキかモンブラン、どっちでも好きな方をとっていいよ。」
Whichever armed group comes to power, it will be a tragedy for the people.
「どちらの勢力が政権を取ろうと国民にとって悲劇なのは間違いない。」
Whichever film you watch, you will be deeply impressed.
「どっちの映画を観ても、君は深い感銘を受けるだろう。」
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。