単語・イディオム

英検1級の難易度、準1級との違い。 試験の形式はほぼ同じです。でもそこには大きな壁が。

英検1級と準1級。私にとっては難しかったです。
でも大丈夫です。
これから受験する皆さん。

私のような独学の英語やり直しオヤジでも取れたんですから。

今回は実際はそれぞれどれ位の難易度なの?という話です。

英検1級と準1級ではレベル的にどの位の差があるのでしょうか?

準1級を2回、1級を5回以上(たぶん?)受験している私の印象をお話します。

試験の形式は私が受験し始めた10年ほど前と現在、それほど大きな違いはないと思います。

二次試験の面接が少し異なります。準1級ではイラストを見てのナレーション発表と質疑応答。1級が与えられたトピックスのから選択したテーマでの2分間のプレゼンテーションと質疑応答。この辺が違うくらいです。これは私が受験した時と変わっていません。

それでは何が違うのでしょうか。

要求されている語彙力(ボキャブラリー)の量と質の違いです。

要求されている文法力はさほど変わらないと思いますが、使われている語彙のハードルがかなり高くなります。

実際、この語彙力の差は私の前に壁のように立ちはだかりました。

英検の実際の問題は公開されていますので、英検協会のホームページで簡単に見ることができます。興味のある方は是非一度ご確認ください。

一次試験(筆記)の冒頭第1問は準1級、1級ともに単語、熟語のボキャブラリーの力を問うものです。ともに25問。うち4、5問が熟語の問題となっています。

設問の穴埋めに適切な語句を、4択の中から一つ選択するというものです。設問の文を理解できた上で選択肢の4つの言葉の意味が分からないと正答が得られない問題です。

25問で選択肢が4つですから、合計100の単語、熟語の知識を問われます。

あくまで私の見解ですが、ここでの正答率が7割以下だと一次試験をパスするのは難しい感じです。

私の場合大体いつも8割から9割の正答率でした。ここでの出来具合が一次試験の合否のバロメーターになる感じです。

ただ、これはあくまで私個人の印象です。
人によっては作文やリスニングが得意で、そこの高得点で挽回する方も沢山いるようです。私は英作文(エッセー)が特に苦手でした。

では、具体的にどのような単語が使われているのでしょうか。

その一端をご紹介します。

今回は例としては2020年の10月に実施された一次試験の第1問の中から準1級と1級の選択肢(四択)に使われた100語のうち、私が選んだ10語を取り上げてみます。いくつ知っているかちょっと試してみてください。

 

まずは準1級です。

1.  immense
2.  dedicate
3.  reign
4.  compensate
5.  corruption
6.  hoarse
7.  showdown
8.  detention
9.  unanimous
10. spontaneous

 

いかがでしょうか。以下、回答です。それぞれ単語にはいろいろな意味がありますが、試験で使われていた意味を表記しました。

 

1.  immense(莫大な)
2.  dedicate(捧げる、献身する)
3.  reign(統治)
4.  compensate(補償する)
5.  corruption(汚職)
6.  hoarse(しわがれた声)
7.  showdown(対決)
8.  detention(拘留)
9.  unanimous(満場一致の)
10. spontaneous(自然発生の)

如何でしょうか。

 

次に英検1級の単語です。

1.  dexterity
2.  intrinsic
3.  alienated
4.  gauge
5.  succinct
6.  bequeathed
7.  protagonist
8.  incumbent
9.  exasperate
10. innuendo

 

どうでしょう?

 

回答です。

1.  dexterity(器用さ)
2.  intrinsic(固有の)
3.  alienated(疎外された)
4.  gauge(測る)
5.  succinct(簡潔な)
6.  bequeathed(遺贈された)
7.  protagonist(主人公)
8.  incumbent(現職の)
9.  exasperate(怒らせる)
10. innuendo(皮肉、当てこすり)

 

知っている単語はいくつありましたか?
いずれも英検対策用の単語集に載っているような単語です。6個以上あるようでしたら、実際に本試験にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

この後の長文でもこれくらいのレベルの単語が使われており、1級ではそのボリュームもぐっと増えてくるわけです。

私の場合はこの一次試験の筆記と作文でリスニングが始まる前にいつもくたくたに疲れていました。体力も必要です。体調管理ももちろん大切です。

要求されている語彙のレベルは常識的なものです。

よく「英検1級で使われる単語はマニアックすぎる。見たことがない単語ばかりで実用性がない。」といった声を見聞きしますが、私はそう思いません。

ネット上でネイティブに試験をさせてみるのもよく見かけますが、大学教育を受けた人であれば殆どの人が難なく正答しています。どうも特殊な難解単語ではないようです。

私が普段読んだり、聴いたりしているものの中にも英検1級で使われている単語が普通に出てきます。ただ、確かにお目にかかる頻度は少ないと思います。

つまり、一見難解に思える英検1級の単語は日常会話ではほとんど聞かれませんが、ニュースや雑誌、書籍、大学の講義などでは普通に使われているのです。

覚えても無駄になるようなレアな言葉ではないということです。

実際私が英検1級単語集の中でも覚えるのにとりわけ苦労した単語の一つ[ecclesiastical](教会の。エクリジアースティカル)も普段ポッドキャストで聴いているアメリカのラジオ番組によく出てきます。「ああ、普通に使うんだこの言葉。」と思いました。

さて、問題は英検準1級をクリアした後、どれくらいの勉強でこの1級の壁を突破できるのか?ということです。

人それぞれ英語学習歴も、蓄積している知識もちがいますし、英語圏での生活歴や留学経験の有無、私のように50歳近くでやり直した人もいれば高校生や大学生の若い人もいます。それぞれ条件が違いますから一概にどれくらいの努力が必要などとは言えません。

ただ一つだけ言えるのは年を重ねてからの英語のやり直しが必ずしも学習上の不利になることはない、むしろ有利に働くということもあるということです。

もちろん記憶力の点で脳の若い方々が1,2回で覚えられることが4、5回やらないと覚えられないといったことがあるのは当然ですが、年配の人の方が語学習得で有利に働くことがあります。

それは時を経てきたそれまでの日常生活や仕事、社会生活、人間関係で積み上げてきた経験がものを言うということです。実はこのアンテナの広さ、引き出しの多さが語彙力アップの大きな力になります。

英単語を覚える際、その言葉を脳に定着させるためにリアリティを持たせます。

その単語に自分の経験、知識、見てきた映像、見聞きしたニュース、映画、読んだ本などの情報を繋げる。つまり自分に身近な馴染みのある事に関連づけて自分のものにしていくわけですが、若い人にはどうしてもこの引き出しが少ないのです。

例えば高校生にannual(毎年の、年次の)の単語を説明するとき「annyearの意味だよ。ユーミンの曲アニバーサリーanniversaryって知ってる?」と訊いても「聴いたことないです。ユーミン?知らないです。」こうなる場合があるわけです。

これがある程度の年齢層になると。「ああそうだ。なるほど。」と頭の中で言葉を引き出す引っかかりになります。

言葉にリアリティを持たせるとはこういうことです。

では、実際にどれ位の語彙数が必要なのか?これには諸説あって大雑把な目安にすぎませんが一つの参考としてお話します。

高校生までで3000語、共通テストで5000語、難関大学で6000語、英検2級で5000語、英検準1級で7500語、英検1級で10000~15000語が推奨語彙数として挙げられるのを見かけます。

この数字だけ見ると、英検2級から準1級までの勉強量の2倍くらい勉強すれば1級合格に手が届くのではないかと思います。

でも、これは大きな間違いです。

単語の質、レベルが1級と準1級では格段に違います。

ラテン語、ギリシャ語由来の言葉が圧倒的に多くなります。

言葉の抽象度が上がってリアリティを持たせることがどんどん難しくなります。

実際に必要な勉強量は私の感覚ですが、英検準1級に至る勉強量の最低でも4、5倍必要ではないでしょうか。

私の場合は10倍くらいかかったというのが、決して大袈裟ではない正直な感想です。
実際、英検準1級合格に2年ほど、そこから英検1級合格に7年かかりましたから。

最後に、ではどのようにしてボキャブラリーを増やしていくかについて私の経験を話します。

①市販の英検1級用単語集を一冊仕上げます。

これが基礎となります。
結構大変ですが、ここはぐっと我慢です。

②英検1級対策本を読み、過去問を解きます。

そこに登場する初見の単語は全てマークしてこれを覚えます。独自の単語帳も作って何度もローテーションします。ここまでが基礎固めです。

③原書を沢山読み、楽しみます。

これは興味のある分野ではないと、なかなか続きません。私の場合は面白そうな小説、歴史、政治、ビジネス関係を中心に読みました。
話題の英訳本を原書で読んでみるのも面白いです。
「積み上げて自分の身長の高さになるくらいの読書をする。」これもよく聞くことです。

④英語学習者向けでない生の英語をたくさん聴く

アメリカやイギリスのニュース番組、政治討論番組、トークショー、バラエティーなど今はどんなものにもインターネットで簡単にアクセスできますので、大いにこれを活用し、楽しみます。

弊ブログでもお薦めのポッドキャストを取り上げています。ご参照下さい。

「お薦めのポッドキャスト」その1 リスニングを強化するためのコンテンツをご紹介します。


「お薦めのポッドキャスト」その2 歴史好きのあなたにオススメの3選をご紹介。

特に③、④の段階に入ることが実は英語学習の最終目標とも言えます。この段階では読み流し、聞き流しで構いません。楽しみましょう。どうしても気になる単語だけ辞書で引けばよろしいと思います。

これで必要な語彙数は徐々に獲得できるはずです。あとはこれを実践し、一定期間継続するのみです。「一定期間」に個人差がありますが。

最後に申し上げますが、

1.継続すること

2.無理しないこと(楽しむこと)

3.諦めないこと

やはりこれが一番大事なことだと思います。

 

今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。

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