否定表現

入試に出るからしっかり確認しておけ!これが not や no がない否定表現の代表だ!【 the last, anything but, far from, fail to, be yet to, remain to, free from, let alone, the last, in vain, beyond, only to fail, know better than to, be above doing, more than 】これだけ覚えればもう完璧だぞ!

今回は”not”や”no”といった否定語が無く、一見肯定文のようで実は否定を意味する表現の代表的なものを集めてみました。

以下の15を取り上げました。

1.too ~ to 不定詞「あまりに~なので~できない」

2.the last ~ to 不定詞、the last ~ that ~「最も~しそうにない、~して~ない」

6.let alone ~「まして~ない」

7.far from ~「~どころではない、~には程遠い」

8.fail to 不定詞「~できない、~しない」=do not~, cannot~

9.be(have) yet to 不定詞「まだ~していない」

10.remain to 不定詞「まだ~していない」

11.free from ~「~がない」

12.(but) in vain「むだだ、~できない」

13.beyond ~「~できない、~を越えて」(能力の超越)

14.only to fail ~「結局できなかった」

15.know better than to 不定詞「~するほど愚かではない」

16.be above~ing「~するはずがない、~できない、しない」

17.more than ~「~できない」


以下、例文をご覧ください。

1.too ~ to 不定詞「あまりに~なので~できない」

Nobita is too timid to say “No” to Gian.
「のび太は臆病すぎてジャイアンに ”No” と言えない。」

This milk is too hot for my cat Pon-chan to drink.
「このミルクは熱すぎてうちの猫のポンちゃんは飲めないよ。」


2.the last ~ to 不定詞、the last ~ that ~「最も~しそうにない」

He is the last man to compromise in the negotiations.
「彼は最もその交渉で妥協しそうにない男だ。」

She is the last person that we don’t want her to be a politician.
「彼女は我々が最も政治家になって欲しくないと考える人物だ。」


3.who knows ~「誰も知らない」

Who knew that Russia would lose to Japan in the early 20th century?
「20世紀の初頭でロシアが日本に敗れるなんて誰が知っていただろうか?」

Who knew how Takuboku felt when being driven from his hometown.
「故郷を追われた啄木の気持は誰にもわからなかった。」


4.anything but ~「決して~でない」( but は除外の意味の前置詞)= not at all

The young swordsman in the yellow haori is anything but coward.
「その黄色い羽織を着た若い剣士は決して臆病者ではない。」

His wielding the sword is anything but perfect, there must be a defect.
「彼の剣術は完璧ではない、必ずどこかに隙があるはずだ。」

※もちろん anything but には「~以外は何でも」の意味があります。

I’ll lend you anything but money.
「お金以外なら何でも貸してあげるよ。」


5.much less ~, still less ~「まして~ない」

She can’t even make a sunny side up, much less a hamburger.
「彼女は目玉焼きさえ焼けない、ましてやハンバーグなんて。」

He was injured and couldn’t walk yet, still less run.
「彼はケガでまだ歩けない、ましてや走るなんて。」


6.let alone ~「まして~ない」

He can’t even understand Japanese, let alone dialects.
「彼は日本語も聴き取れないし、ましてや方言なんて無理です。」

You should not treat your children in such a way, let alone others’.
「自分の子をそのように扱うべきではありません、ましてや他人の子を。」


7.far from ~「~どころではない、~には程遠い」

The competency of the team is far from participating in the national tournament.
「そのチームの実力は全国大会出場どころではない。」

Their performance was far from being a success.
「彼らのパフォーマンスは成功にはほど遠いものでした。」


8.fail to 不定詞「~できない、~しない」=do not~, cannot~

We often fail to understand each other when speaking in English.
「英語で話すとき、お互いよく分からない時があります。」

Even Yamaoka Tesshu sometimes failed to wield the brush well.
「山岡鉄舟でさえ上手く筆が運べない事があった。」


9.be(have) yet to 不定詞「まだ~していない」

The new work of the popular anime has yet to be produced.
「その人気アニメの新作はまだ作られていない。」

Your skill is yet to reach the level of taking the final examination.
「君の技量はまだ最終審査を受けるレベルに達していない。」


10.remain to 不定詞「まだ~していない」

Much remains to be done.
「すべき事が沢山ある。」

It remains to be seen whether the vaccine will take effect.
「ワクチンが効くかどうかはまだ分からない。」


11.free from ~「~がない」

The water of the river is free from any contamination.
「その川の水は全く汚染されていない。」

Perfect. your report is free from misspellings.
「完璧だ。君のレポートにはスペルミスがない。」


12.(but) in vain「むだだ、~できない」

I tried in vain to talk my parents into not buying the car.
「私は親にその車を買わないよう説得したが無駄だった。」

All the operations to block Port Arthur were in vain.
「旅順港の閉塞作戦は全て水泡に帰した。」


13.beyond ~「~できない、~を越えて」(能力の超越)

His theory is beyond my comprehension.
「彼の理論は私の理解を超えている。」

Being totally exhausted, I was beyond caring about my appearance.
「完全に疲れ果てて、私は自分の外見を気にすることが出来なかった。」


14.only to fail ~「結局できなかった」

I tried many times, but only to fail getting in touch with her.
「何度も試したが、結局彼女と連絡が取れなかった。」

The researcher worked hard only to fail the experiment.
「その研究者は懸命に働いたが、結局実験は失敗した。」


15.know better than to 不定詞「~するほど愚かではない」

We know better than to trust your fiction.
「君の作り話を信用するほど僕たちはばかじゃない。」

You ought to know better than to say such a thing to your parents.

「両親にそんなことを言っていけないぐらいの分別はあってもよさそうなものだが。」


16.be above~ing「~するはずがない、~できない、しない」

My husband is above complaining about my cooking.
「私の夫が私の料理に不満を言うはずがありません。」

My wife is above getting angry at such a trivial matter.
「妻はそんな些細なことで怒ったりしません。」


17.more than ~「~できない、~でない」

That torture was more than he could stand.
「その拷問は彼には耐え難いものでした。」

He is more than a mere gardening enthusiast. He is a good agronomist.
「彼は単なる園芸愛好家ではない。立派な農学者だ。」



今回は以上です。

ご精読いただきありがとうございました。

関連記事
前置詞

これは入試で頻出だからしっかり覚えろ!【 day, dwell, way, look, result, make, succeed, wait, stand, drop 】 前後に置かれた前置詞が意味を変えてしまう紛らわしい単語の代表がこれだ!高得点を取りたかったらこれを完璧に覚えろ!

英語に再挑戦
今回はこれまで連続してお話ししてきた「一見似たように見える熟語でも形容詞や動詞とセットになる前置詞によって全然違う意味になってしまう代表的な …
前置詞

何となくわかった気になるな!この因果関係を明確にしろ!【because of, on account of, thanks to, due to, owing to, from, of, over, through, with】「~のために」「~のせいで」といった原因や理由の表現、前置詞のニュアンスはこう理解しろ!

英語に再挑戦
「~の原因、理由で」「~のために」「~のせいで」を表す句、前置詞についてまとめてみました。 それぞれの後ろには基本的に名詞がきますので …
副詞

【倒置表現】は入試に必出だ!絶対に覚えろ!【 never, only, scarcely, hardly, rarely, no sooner, seldom, little, at no time, only 】 「否定の副詞の後は倒置する。」なぜひっくり返ってSVがVSになるんだ?「言いたいことを先に持ってくる」この「英語の大原則」がその理由だ!

英語に再挑戦
英語では普通、文は主語(S)+述語動詞(V)の順番で語が並びますが、時々これがV+Sとひっくり返ることがあります。 助動詞や動詞が主語 …
単語・イディオム

これは入試に頻出だ!【 needless to say, to say nothing of, not to speak of, let alone, not to mention, It goes without saying 】「~は言うまでもない」という表現はこれだけを頭に叩き込め!

英語に再挑戦
英語の勉強というのは決して暗記科目ではないと思っていますが、ところどころに実際そのまま暗記してしまった方がよろしい単元もあります。 今回は …
分詞

絶対覚えておくべき『分詞』の慣用表現がこれだ!【according, concerning, including, regarding, providing, provided, supposing, supposed, granting, granted, seeing 】 よく見かけるこの表現はしっかり叩き込め!

英語に再挑戦
今回は分詞から派生している接続詞と前置詞について取り上げます。 以下の分詞に関しては「分詞構文から派生している前置詞、接続詞である。」 …
前置詞

入試に必ず出てくるぞ!【 apply, attend, impatient, known, engage, true, care, correspond, oneself, inquire】 前後の前置詞が意味を変えてしまう紛らわしい単語の代表がこれだ!これは知識と運用力を問われるぞ!しっかり読んで頭に叩き込むんだ!

英語に再挑戦
今回は前回に引き続き、「一見似たように見える熟語でも形容詞や動詞とセットになる前置詞によって全然違う意味になってしまう代表的な熟語」の2回目 …