[hope] という動詞はもちろん「願う、希望する」という意味ですが、その使い方には注意が必要です。
よく間違うところですからテストに出題されることも多いのでしっかり確認しておきたい文法項目です。
この hope と wish の使い方については幣ブログの以前の記事でも取り上げています。
[hope] は実現可能な「願い」を取り上げ、「希望を持ってその実現を願う」動詞です。これを「解放条件」と呼びます。[hope]は直説法のみで使われます。
一方 [wish]は実現可能な「解放条件」と実現不可能な条件である「却下条件」の両方を取り上げることのできる動詞です。
「却下条件」が仮定法での使われ方であるのはご存知のとおりです。[wish]は直説法、仮定法の両方で使われる動詞です。
以下が動詞[hope]の用法のポイントです。
1.人を目的語にとらない。「君が~することを願う、希望する」こんな文を作りたい時、[hope+人+to不定詞~]の形で第5文型がつくれそうですが、これが出来ません。一番間違うところです。
2.動詞 hope を使って作ることができるのは第1文型(SV)、第3文型(SVO)だけ。
第4文型をつくるのであれば hope ではなく、want, wish, would like を使いましょう。
覚えておくべき形は以下の4つだけ。これで十分です。
SV(第1文型)
hope for+名詞
hope for+名詞+to不定詞
SVO(第3文型)
hope+to不定詞
hope (that)+SV~
それでは例文を見ていきましょう。
SV(第1文型)
hope for+名詞
We all hope for your success.
「私たちは皆、あなたの成功を願っています。」
hope for+名詞+to不定詞
I hope for you to pass the bar exam this year.
「あなたが今年の司法試験に合格することを期待しています。」
SVO(第3文型)
hope+to不定詞
I hope to be transferred to Tokyo at the time of personnel changes.
「人事異動の際に東京への転勤を希望しています。」
※[to be transferred]以下が不定詞の名詞用法で目的語。
hope (that)+SV~
I hope (that) you will join our company.
「あなたが当社に入社することを願っています。」
※目的語である名詞節をつくる接続詞の[that]です。省略可です。
※この表現だと話し手の「圧」が強く、聞き手が断りにくいので、現在進行形を使って少し柔らく、
I’m hoping (that) you will join our company.
「あなたが当社に入社してくれることを期待しています。」
これくらいがよいと思います。
繰り返しますが、動詞の[hope]は人を目的語にしません。
第4文型(SVOC)は作れません。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。