I hope~ と I wish~ は共に「~ならいいのになあ」という願望を表現しています。
I hope~ は実現の可能性があることを「実現したらいいなあ」と仮定して願望しています。これを『解放条件』と呼びます。普通この表現は仮定法現在によって動詞の原形で表現されますが、hope を使った場合は直説法現在で表現されます。
I hope that SV~のVには be などの動詞の原形ではなく is などの直説法現在形がくるということです。
これに対して I wish~は事実に反すること、実現不可能なことについて「もしそうだったらいいなあ」と願望する仮定法の表現です。この実現不可能な条件を『却下条件』と呼びます。
I wish(that)SV~のVには普通 be, have, know といった状態動詞の過去形、あるいは助動詞の過去形 could, would, should, might +動詞の原形がきます。
実現不可能なことへの願望や現状に対する不満、相手への非難を表現します。
if節中に were や had been があり、後ろの帰結節に could, would, should, might のいずれかがあったら仮定法。なかったら直説法だということです。
以下例文をご覧ください。
I hope~
I hope to leave Shinyokohama this afternoon.
「今日の午後、新横浜を出発したいと思います。」
I hope that it doesn’t heavy snow tomorrow.
「明日、大雪にならなければいいんだが。」
I hope she likes my son.
「彼女が息子のことを気に入ってくれればいいんだが。」
I hope that you will give us your comments on the works of the students.
「学生たちの作品に対して先生のご講評をいただければと思っております。」
※以上全て実現の可能性のあることです。
※hope は状態動詞です。通常進行形では使われませんが、I’m hoping という願望の気持を弱めたり、丁寧な表現もあります。
I hope you work for our company.
「君がぜひうちの会社で働くことを希望しているよ。」
※入社を断れない雰囲気。
I’m hoping you work for our company.
「出来ればうちの会社で働いてもらいたいんだが。」
※入社を断れる雰囲気。
I wish~
I wish Kokubuncho were a little closer to Aobayama.
「国分町が青葉山からもう少し近かったらなあ。」
※不可能なことを妄想しています。
I wish I weren’t bald.
「俺がはげ頭じゃなかったらなあ。」
※どうにもならない願望です。
I wish you were a little more familiar with electricity.
「あなたがもう少し電気に詳しかったらよかったのに。」
※電気に詳しくないことを責めています。
I wish I had come here half a day earlier. I could have been able to save that family.
「俺がもう半日早くここに来ていたら。あの家族を助けられたのに。」
※悔やんでもどうにもなりませn。
I wishは仮定法ばかりではありません。実現可能な願望も表現します。
I wish you would come here tomorrow morning.
「明日の朝ここに来ていただけるといいんですが。」
※かなり押しつけがましい。
I wish my daughter would study a little harder.
「娘がもうちょっと一生懸命勉強してくれたらいいんだけど。」
※希望を持ち続けましょう。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。