今回は慣用表現 talk 人 into doing と talk 人 out of doing について。
talk という動詞は基本的に自動詞として使われることが多く、人を目的語に取りません。
例えば、
When I got home, my wife was talking with a neighbor.
「私が帰宅した時、妻は近所の人と話していた。」
というふうに話す相手には前置詞 to や with がつき、副詞句として表現します。
直後に名詞や代名詞を置いて目的語として表現しません。
ただ、これが「説いて~させる。説得する。」という[ talk 人 into doing ] や「~しないよう諫める。」という[ talk 人 out of doing ]の慣用表現となると talk は他動詞となり、直後に前置詞なしで直接、人が目的語として置かれます。
この表現は英語の試験に頻出の項目ですから必ず覚えておきたい表現です。
またこの表現はそれぞれ persuade, dissuade という他動詞に置き換えられますが、こちらは固い表現になります。口語表現では talk を使った方が垢抜けした表現になるのでお薦めです。
以下例文と合わせて見ていきましょう。
1.talk 人 into doing = persuade 人 into doing
「説いて~させる。説得する。」
※into の後ろは名詞でもOK
I cannot talk my daughter into going to the marriage meeting today.
「娘がどうしても今日のお見合いには行かないっていうんだよ。」
I talked my son into majoring in law, but he chose economics.
「私は息子が法律を専攻するように説得したが、彼は経済学を選んだ。」
The staff officer persuaded the division commander into carrying out the reckless operation.
「その参謀は師団長を説得してその無謀な作戦を実行させた。」
※ into を out of に変えることによって逆に「諫める、止めさせる」意味になります。
The staff officer persuaded the division commander out of carrying out the reckless operation.
「その参謀は師団長を諫めてその無謀な作戦の実行をやめさせた。」
2.talk 人 out of doing = dissuade 人 out of doing
「説いて~することをやめさせる。諫める。」
※out of の後は名詞でもOK
The family talked her out of seeing him since the man seemed to be dishonest.
「家族は彼女にあの男は不誠実だから付き合うのをやめるよう説得した。」
I talked her out of going out alone because the street at night was dangerous around here.
「この辺の夜道は危険だから彼女に一人で外出しないよう話した。」
The doctor dissuaded him out of drinking because it wasn’t good for his liver.
「その医者は肝臓によくないから彼に飲酒をやめるよう説得した。」
My son dissuaded me from buying the expensive computer, since it seemed to be over specification for me.
「私の息子は私にその高価なコンピューターを買うことを思いとどまらせました。私にはオーバースペックのようだったので。」
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。