英文法を学習する上で品詞について理解することはとても大事です。
英語における品詞の役割を理解していないと英語は理解できないといってもいいでしょう。
これをまだしっかり理解していない、あるいは今一つ自信がないのであればこの機会にぜひ確認しておきましょう。
合わせて文法の説明で頻繁に出てくる「句」と「節」の話。これも質問するとよく分かっていない人が多いので合わせてお話しましょう。
8つの品詞
英語の品詞(Parts of Speech)は8つに分けられます。文法書によっては名詞と代名詞を分けたり、動詞と助動詞を別々に分類しているものもありますが、今回は以下のように分けてお話します。
1.名詞、代名詞
2.動詞
3.助動詞
4.形容詞
5.副詞
6.前置詞
7.接続詞
8.間投詞
まずは
1.名詞、代名詞
名詞(Noun)は人や物、事、概念を表す語。代名詞(Pronoun)は名詞の代用として使われる語です。英文の中では主語、目的語、補語、前置詞の目的語として使われます。
Taro speaks English very fluently. (主語)
We visited Nara last year. (目的語)
They usually call her Beth.(補語)
I want to travel through Kyushu by train.(前置詞の目的語)
2.動詞
動詞(Verb)は主語が行っている動作や状態を表します。英語の動詞はまずこの動作動詞と状態動詞に大別されます。
さらに、これに加えて英文を読んでいく上で大切なのは目的語を必要としない自動詞と目的語を必要とする他動詞の判別。
使われている動詞が自動詞なのか他動詞なのか?これを常に意識しながら英文を読む習慣がつくと理解力がグンと高まります。
John jogs 5 miles every day.(動作)
He belongs the soccer club.(状態)
3.助動詞
助動詞(Auxillary Verb)は他の動詞を助けて、話し手の気持ちや思い、推量、可能性を表します。助動詞は英文の中に頻繁に登場しているわけですが、実は結構いい加減に読まれています。助動詞をしっかり理解すると英語がどんどんクリアなものになっていきます。
I will do my best at the entrance exam.(話し手の意志)
4.形容詞
形容詞(Adjective)は名詞や代名詞を修飾するか補語になるかのいずれかです。英文においてこの2つの仕事を担っています。
I would like to marry a rich, handsome man.(名詞を修飾)
She looks younger than her students.(補語)
5.副詞
副詞(Adverb)は動詞、形容詞、副詞、名詞、句、節、文全体を修飾します。でも、これでは覚えにくいので形容詞には名詞、代名詞の修飾をまかせて、その他を修飾するのが副詞。と理解すればOKです。
副詞は5文型の文の要素であるSVOCのいずれにもなりません。常に修飾語(M)です。このため、文の中における位置の規則性が非常にゆるやかであちこちとかなり自由に移動します。
She will come back home soon.(動詞を修飾)
The result of her test was quite good.(形容詞を修飾)
She speaks Chinese very well.(副詞を修飾)
Taro is only a child.(名詞を修飾)
He got to school just at nine.(句を修飾)
Behave politely as you did yesterday.(節を修飾)
Unfortunately, the hero of the comic died in the end.(文全体を修飾)
6.前置詞
前置詞(Preposition)は名詞、代名詞、動名詞の前に置かれて、形容詞句や副詞句を作ります。前置詞の数そのものはさほど多いわけではありませんが、用法が多様で、適切な前置詞を選ぶことは英語学習の中でも難しいことのひとつです。
There were many students in the gate.(名詞の前。副詞句)
Susan is not so interested in him.(代名詞の前。副詞句)
A friend of mine is familiar with the hobby. (代名詞の前。形容詞句)
He shouted me from the window of he building.(名詞句の前。副詞句)
You get 10% off by showing the member’s card. (動名詞の前。副詞句)
7.接続詞
接続詞(Conjunction)は語と語、句と句、節と節を結びつけます。大きく分けて2つ。等位接続詞(接続詞の前を訳してから後ろを訳すもの)と従位接続詞(接続詞の後ろを最初に訳すもの)に分けられます。従位接続詞の後ろに来る節は基本的に完全文です。
従位接続詞は沢山ありますが、等位接続詞はand, but, or, so, for, norの6つを覚えておけば十分です。
He will become either a doctor or a minister in the future.(等位接続詞)
I visited the university while the famous professor was still alive.(従位接続詞)
8.間投詞
間投詞(Interjection)は挨拶や喜怒哀楽、擬音、鳴き声、驚きなどを表し、他の語から独立して使用されます。他の品詞と文法的なつながりを持たないので、英文法の説明にはほとんど登場しません。
hello, good morning(挨拶)ouch(痛い!)well(さて) clank(ガチャン) rattle (ガタガタ)oh, my goodness(驚き) bow-wow(ワンワン)など。
最後になりますが、ここまで何度も出てきた言葉
「句」と「節」です。
これは簡単。2語以上のカタマリの事を「句」(Phrase)と呼び、名詞句、形容詞句、副詞句を作ります。そして句の中に主語、動詞を含むものを「節」(Clause)と呼びます。これも名詞節、形容詞節、副詞節に分けられます。これは文法説明の中で頻繁に登場し、よく耳にする用語です。しっかり覚えおきましょう。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。