今回は仮定法表現の慣用表現について。
仮定法を使うと英語表現がとても豊かなものになります。
英会話の教材などにも仮定法表現が沢山出てきますが、その中でも登場頻度の高いものを取り上げて紹介します。
大学受験生、TOEIC、英検の受験者は必ず押さえておきたいところです。
今回はその1回目です。
1.If it were not for ~「もし~がなければ」
2.If it had not been for ~「もし~がなかったならば」
3.but for ~「もし~がなければ」
4.without ~「もし~がなければ」
5.It is about time + S + 仮定法過去「もう~してよい頃だ」
6.It is high time + S + 仮定法過去「もうとっくに~してよい頃だ」
7.I would appreciate it if you would ~「~していただけるとありがたいのですが」
8.I would be grateful if you would ~「~していただけるとありがたいのですが」
以下、例文と合わせてご覧下さい。
1.If it were not for ~「もし~がなければ」
※「試験に必出」と言っていいほど高い頻度で出題される慣用表現です。※ If を省略すると Were it not for ~ という形に倒置します。
※「今」のことをいっています。
If it were not for father’s help, Taro would be struggling with his summer vacation craft-work right now.
「もし、父の助けがなければ、太郎は今頃、夏休みの工作に悪戦苦闘していただろう。」
If を省略:
Were it not for father’s help, Taro would be struggling with his summer vacation craft-work right now.
※Ifを省略すると倒置表現に変わります。
※If it were not for ~ の [it were]を省略した ”If not for” という表現もあります。使い方は後述する But for, Withoutと同じです。
2.If it had not been for ~「もし~がなかったならば」
※これも「試験に必出」と言っていいほど高い頻度で出題される慣用表現です。
※ If を省略すると Had it not been for ~ という形に倒置します。
※「過去の条件」のこと。
If it had not been for Japan’s cooperation, the country’s economic development would not have been achieved.
「日本の協力がなかったら、その国の経済発展は成し遂げられなかっただろう。」
If を省略:
Had it not been for Japan’s cooperation, the country’s economic development would not have been achieved.
※倒置表現に変わります。
3.but for ~「もし~がなければ」
※後ろには必ず名詞がきます。
But for your support, I would have been shot down then.
「君の援護がなかったら、俺はあの時撃墜されていただろう。」
4.without ~「もし~がなければ」
※後ろには必ず名詞がきます。
Without her encouragement, I wouldn’t be the person who I am today.
「彼女の励ましがなければ、今の私はなかったでしょう。」
5.It is about time + S + 仮定法過去「もう~してよい頃だ」
※「まだしていない」つまり非現実で仮定法。
It’s about time my daughter would arrive at her apartment in Nagoya.
「そろそろ娘が名古屋のアパートに到着している頃だ。」
6.It is high time + S + 仮定法過去「もうとっくに~してよい頃だ」
※(不安、焦り。about time より強い気持ち)
It is high time Hidetada’s troops would arrive at the camp at Sekigahara.
「もうとっくに秀忠の軍勢が関ヶ原の陣に到着してもよい頃じゃ。」
7.I would appreciate it if you would ~「~していただけるとありがたいのですが」
※appreciate は人を目的語にとりません。目的語は「評価する」もの、事です。
I would appreciate it if you would give me some advice.
「何かご助言をいただければ幸いです。」
8.I would be grateful if you would ~「~していただけるとありがたいのですが」
I would be very grateful if you could understand my situation and support financially.
「私の状況をご理解いただき、金銭的な支援をしていただけると大変ありがたいです。」
仮定法は「非現実」つまり実際に行われていないこと、その状況にないことを想定している表現であることを念頭におくと理解しやすいと思います。
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。