「今から〜時間後に」「その事件の1週間後」「会議の後」「僕の仕事の終わった後で」など、「〜の後」という表現には色々あります。
英文を読んで理解するのは簡単ですが、実際に英文を組み立てる時、どのような場合にどの言葉を使うべきなのか、改めて訊かれるとしっかり答えられないことが多いのではないでしょうか。
今回はその中でもよく目にする[ in, later, after, from now ]についてその用法、使い方のルールを紹介します。
1. [in]
・現在を起点に「今から〜分後、〜時間後、〜日後」といった表現をする場合はこれ一択です。実際の場面では一番多く使われる前置詞でしょう。
・前置詞ですから、後ろには必ず時間を表す名詞、名詞句が置かれます。出来事やイベントを表す名詞は置けません。
2.[later]
・現在を起点にした「今から〜分後、〜時間後、〜日後」といった表現には使われません。
過去に起きたこと、あるいは未来に起きることを起点として「そこから〜分後、〜時間後、〜日後」という表現に用いられます。
・in とは逆に必ず later の直前に時間を表す名詞、名詞句が置かれます。
3.[after]
・later 同様、現在を起点にした「今から〜分後、〜時間後、〜日後」といった表現には使われません。
・after の後ろには出来事、イベントを表す名詞が置かれることが多い。
・in と異なり、接続詞の役割もあるので、後ろに文を持ってきて副詞節を形成することもできます。
4.[from now]
・「今」を特に強調したい場合に使います。
・今から〜分後、〜時間後といった時間を表す言葉を前に置いて副詞句を形成します。
それでは例文を見てみましょう。
1. [in]
The fever will be gone and he will be fine in five days.
「5日もすれば熱も下がり、元気になりますよ。」
※今を起点にした推測
Everyone will have forgotten about all this in a few months.
「数ヶ月後にはみんなこのことを忘れていることでしょう。」
※ in は within と同じように「~の内で」という意味を表すこともありますが、「~の後」か「~の内」なのかは文脈で容易に判断可能です。
He hasn’t seen his father in years.
「彼はもう何年も父親に会っていない。」
This is the strongest typhoon in ten years.
「これはこの10年で最強の台風だ。」
2.[later]
The seed sprouted three days later.
「種をまいてから3日後に芽が出た。」
The United States gained its independence seven years later.
「アメリカ合衆国は7年後に独立を果たしました。」
3.[after]
The paint will be completely dry one week after the work.
「作業後1週間で塗装は完全に乾きます。」
Take this medicine 30 minutes after meal.
「食後30分経ってからこの薬を飲んで下さい。」
He went to school for the first time a month after the new semester started.
「彼は新学期が始まって1ヶ月後に初めて学校に行った。」
※この after は接続詞
4.[from now]
Ten years from now, no one will be living in this house.
「今から10年後、この家には誰も住んでいないだろう。」
10 minutes from now, we will begin shelling the enemy’s main position.
「今から10分後、敵の主陣地への砲撃を開始する。」
今回は以上です。
ご精読いただきありがとうございました。